8/15/2024, 9:48:16 AM
#44「これが愛と言うならば」
キズつけること
これが愛と言うならば
嫌いになるのも愛なのか
関係が修復しても キズは修復しないこと
これが愛と言うならば
このキズの価値はなんなのか
嫌いは愛情の裏返し、なんて
これが愛と言うならば
君は出ていくはずがない
これが愛と言うならば
私、こんなに泣いてない
7/15/2024, 10:05:05 AM
#43「終わりにしよう」
「終わりにしよう」
扇風機だけは相変わらず回っていた
静かな部屋のなかで、ただ
7/9/2024, 9:44:35 AM
#42「街の明かり」
都会でもなく、田舎でもないため
この道は、街灯がすこし遠感覚にある。
歩かなければ、1寸先は闇の中
歩けば、暖色の明かりが包み込んでくれる
まるで、僕のこころの中
歩かなければ、と使命感
疲れて足を止めれば、1寸先は闇の中
歩けば、理不尽なことは多いけれど
小さな達成感と幸せが、包み込んでくれる
歩こう
たとえ、歩いた先の街頭が消えかかっていても
きっと明日が待っている
6/15/2024, 12:01:02 PM
#41「好きな本」
ちいさな ちいさな昼休み
きみが隣で笑って きみと感想を話し合って
「すき、この本いいね」って
本当に うれしそうに微笑むから
だから わたしもすき
6/9/2024, 10:01:55 AM
#40「岐路」
ヒラヒラ、桜が散っていた
うぐいす達が、木の枝に止まっていた
まるで花のつぼみのように
しかし、木の根元に一羽だけ
動かずじっと座っていて
それが記憶の片隅に、パズルみたいに
すぽっとハマった
あの頃の僕はとっくに諦めていたんだ
いや、”逃げていたんだ”
”15歳”という名の束縛から抜け出したくて
僕は必死に、根元にしがみついた
いつか根元が、枝分かれして運んでくれるだろうと
けれど、ダメだったんだ
それを理解するには、幼すぎたのかもしれないな
うぐいす達は、春の訪れを高らかに歌っていた
僕と一羽だけを残して
それでも桜は、ヒラヒラと散っていた