初めはさ、ずっと外見てるな〜 って思ってたの。
休み時間も授業中もずーっと。
それが続くものだからさ、一体何をそんなに
見てるんだろう、ってずっと気になってた訳よ。
時々横目で外を覗いてみたりもしたの。
でもさ、何も無いの。何にもよ。変化なし。
で、ある日窓をチラッと見たら彼女と目が合ったの。
それでさ、あ!この子、私を見てたんだ!って。
分かっちゃったわけよ。
もちろん彼女からしたら私にバレちゃったのね。
恥ずかしそうにしてさ、慌てて目を離してて。
いつも一緒に話してるし同じ電車で帰ってるし。
今更って感じなんだけど。
学校での私は二人きりの時とは違うんだって。
まぁ休み時間はともかく授業は聞けよって感じなんだけどね。あはは。
ん?うん。幼なじみ。最近付き合い始めた子ね。
あは、そう。惚気。聞いてくれてあんがとね。
窓から見える景色 /
淡々と日々を過ごしている。
寝て起きての繰り返し。
最後に学校に行ったのは何時だったか。
3週間前にやり取りが途絶えた友人のストーリーには、
頭にハチマキを巻いて楽しそうな様子が上がっていた。
彼女の隣。本来ならば私がいたはずの場所だが、
画面の中では馬鹿そうな女が肩を組み、笑っていた。
最近の彼女のストーリーはこの女とのが大半で、
はるか昔の私との思い出は奥深くに埋もれてしまった。
彼女の笑顔があまりにも眩しくて、目が痛くなる。
カーテンを閉めきった部屋の中、電子の光だけが
私を照らしている。彼女達とは正反対だ。
今更学校には戻れない。彼女の隣にも。
本人に言うつもりはないんだけどさ?
私、あいつが何かする度に動悸がするんだ。
会う度に手ぇ繋いだり、ハグしたり。
その度に胸が苦しくなる。
あいつは鈍いから気付かないけどさぁ。
も〜うんざり。近づかないでくんないかなぁ。
彼氏なんて、捨てて、さぁ。
…私以外にハグとか、しないでくんないかなぁ。
あは、ごめん。
あいつ最近、のろけひどくてさ。本当、会う度に
すごい、幸せそうなんだよね。そ、彼氏と。はは。
え?…だからさぁ、言ったじゃん。
本人に言うつもりなんてないって。
些細なことでも/
深夜になると感情の起伏が激しくなる。
あなたと話すのがすごく楽しくて、
自分の言葉を見返すとすごく気持ち悪くて。
普段ならひとつひとつに時間をかけて
あなたへの言葉を紡ぐけれども、
夜は少し脳みそのネジが外れてしまうから
まるで別人のように甘くなってしまう。
朝になるとさっきまでのやり取りがひどく
滑稽に、愚かに見えて
「……あぁ、もう!なんでこんな事…」
あなたとのLINEが開けない。
開けないLINE /