【忘れられない、いつまでも】
自分の名前が好きじゃなかった。
名前負け。似合わない。
悪気なく、そう言われるとことが多々あった。
友達には名字で呼んでもらっていた。
その方が私らしいかなって。
あれは20歳のことだったかな。
短期のアルバイトで一緒だった、年上の人。
大人のお姉さん。
行き帰りと休憩時間に、少し喋る程度の関係。
最終日に、何気なく言われた。
「〇〇さんって、いい名前だね。
あなたによく似合う。」
ずっと心にかかっていた、影が消えた。
あの日から、自分の名前が嫌いじゃない。
【一年前】
-One year after【初恋の日】-
視線を感じるのは、自意識過剰だろうか。
勘違いだと笑われたくないから、
確かめられない。
それでも、
掃除の時間、古文の授業、
窓ガラス越しに君の視線を感じた。
体育祭では、何度も目が合いそうになった。
気がする。
合ってはないから、気のせいか。
一年前に君と同じクラスだった時の話。
話しかけてみればよかったな。
隣のクラスの君は、今日も私の教室を訪ねる。
入口で友人と話す君。
窓際の一番後ろの私。
やっぱり感じた視線は、願望かな。
【初恋の日】
きちんと角まで窓ガラスを拭く姿に、
いい子だなと思う。
誰もが欠伸を堪える授業での真剣な眼差しに、
きれいだなと思う。
班決めの時に他所のグループに自然に混じって、
かっこいいなと思った。
君が素敵な人だって気がついているのが、
僕だけだといいな。
いや、みんなに知って欲しい。
いや、やっぱり嫌だな。
まだ、内緒にしておこう。
【明日世界が終わるなら…】
聴きたい曲が沢山ある。
観たい映画が山ほどある。
読みたい本が積まれている。
行きたい場所は果てしない。
会いたい人は星の数。
君とあの話がしたい。この話もしたい。
だから世界よ、どうかまだ、終わらないでくれ…
【耳を澄ますと】
十七時 夕焼け小焼け また明日
シャープペンシル カチっと鳴らす