君はささやき見えなくなった。
「また会えるその日まで。」
続きは聞こえなかった。
さよなら。だろうか。
またね、だろうか。
どちらにせよ次に伝える言葉は決まっている。
「久しぶり。」
遠い約束を思い出し、涙を流す。
なぜ発明なんてしてしまったのだろう。
きっと今を生きることが美しかった。
それでも、
今がくらくみえるほど、未来に希望を与えてもらった。
「君と会えるのはあと何年後だろうな、海未。」
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装置を作る。
↓
主人公は未来に行き、恋人の海未に出会う。
↓
(今の自分で)もう一度、恋に落ちる。
↓
約束する。
↓
現代に戻って来る。
↓
未来の約束へ想いを馳せる。
フラワーアイ
君の目に僕の花束が映る。
それはだんだんと歪んでいった。
「喜んでくれて、嬉しい。ありがとう。」
「桜の下にうまってしまおうか。」
突然の言葉に驚く。
「…なーんてね。じょーだんだよ、ジョーダン。」
「だってさー、よく言うじゃん〜?
桜の下にはなんちゃらって、
言ってみたかっただけだよーー。
変な顔しないでよー。」
作久間は時に、本気なのか分からないところがある。
「別に変な顔はしていない。」
「え?」
「埋まるのは遠慮したいが……今から、一緒に木の下まで行かないか?」
「よーいどん。」
「えっ、ええっ!??」
「ほら、早く。僕が先に着いてしまうぞ。」
「そんないきなりっ、
ずっ、ずるいよーーー!牡丹ーーーー!!」
「はぁ…はぁ。」
「なんか、大人になったね、僕たち。」
「……そ、そうだな……」
先に走り出したが結局僕は作久間にまけてしまった。
息の切れ具合に、成長を感じる。
「ほら、作久間。」
「えっ?」
「わっ!!!」
「こうして…ねっころがって見ると、また違う景色だろう?」
「ふふ。ロマンチスト…」
「おぉっほん…まぁ、なんだ。」
「二人で土の上に咲いていれば、こうして綺麗な桜を見れるぞ。」
「……牡丹……。」
「そうだね。」
「ふふ、明日もまた見れればいいな!!」
「あぁ、そうだな。また見にこよう。」
君と、僕と、貴方。
似ているようで、違う存在。
力をくれる、大切な存在。
少しだけ出掛けてしまっていたけれど、
今は、たまに顔を出してくれるね。
君と、貴方が帰ってきてくれたこと、本当に嬉しく思ってるよ。
ありがと。