明日世界が終わるなら、
みんなに終わりが訪れるなら、
終わりを迎える君の耳元に
「死なないで」って囁きます
明日世界が終わるなら、
みんな消えてしまうんなら、
君の鼻歌でも聴きながら
僕は黙って海でも見てます
明日世界が終わるなら、
みんなに明日が来ないなら、
生まれて初めて心から
「また明日」って言えるんです
何よりも大切な君に
「また明日」って手を繋ぎたい
君と出逢わない人生なんて想像できないくらい、
僕の人生には君が入り込んでるんだ。
だからまだ少しだけ、
僕の人生を更新してください。
君がいたから、
君にだけは、
君が僕を見てくれてるから、
僕は今そう言える。
「謝らなくていいよ」
そう言ってくれたのは君だろ?
ありがとう。
僕はあともう少しだけ、欲張ってみるよ。
そばにいて。
わからないから、こうするしかなかった。それはきっと向こうもそう。
お互いが大切で、大切にしたくて、ただ照れくさくて、大好きだとは言えないけど、決して恋人じゃないのはわかりきっていた。
でも、「付き合おう」という言葉でしか、関係性を表すことができなかった。
「ここの間でわかってればいいじゃん」
それはそうだけど、やっぱり周りから勘違いされるのは悔しい。
あのハグもキスも、ああやってくっついてみたはいいけど、本当は。
でも誰にも知られない、わかってはもらえない、そういう隠されてしまった関係性。
「ごめんね」は優しさじゃないよ。
「優しくない」って苦しむのは優しいからなんだよ。
「優しいね」って言わないから、そんな顔しないで。
優しさってなんだかわかったんだよ。
きっとそれは、どうしようもない愛なんだ。
愛するかどうか以前に、
もう存在してしまっている愛なんだと思う。
だから、「優しくしないで」なんて言われても、
無理だよ。僕だってどうしようもないんだ。
大切にさせてください。
あのスーパーであなたを見かけました
ジャガイモを手に取ったあなたの目は
気味が悪いほど光っていました
あなたの頬が濡れていくのを
僕はキウイの陰から見ていて
あなたの手から力が抜けて
半ば落とすようにジャガイモを売り場に置いた
「さっき先生を見たよ」
なんてことないようにそう言ったら
お姉ちゃんは目を見開いた
僕の部屋よりも白くて暗い
蛍光灯の下ではしゃぐ蚊たち
「そう」
その一言を返すために
お姉ちゃんがどれだけ頑張ったか
僕には見えたよ
お姉ちゃんがジャガイモで自分を殴ったのを
僕の目に映る本当は
口に出せばそれは間違い
でも僕が語らない本当は
あなたが消えるただの闇
お姉ちゃんの手にはきっと
あなたの柔らかい感触が残り
あなたの濡れたその頬には
お姉ちゃんの低い声が張り付く
お姉ちゃんはカレーを食べて
8時半に家を出た
10時頃にはきっとあなたと
みかんを頬張り笑うのでしょう
僕が見たこのひとつの事実を
僕が闇に放つとしても
僕にとっては間違いではなく
ただ世界が僕を罰する
それだけのことですから。