最近よく見かける青い光の街灯。
青い灯りは心を落ち着かせて、犯罪を抑制するらしいけと…
通りを歩く人が青白く照らされて妙に怪しく見えたり、見えてはいけないものを見てしまいそうな雰囲気を醸成している気がしてしまうんです。
*街の明かり
夏の景色やにおいや感触
それらは記憶に強く残り、夏を待ち遠しくさせる
朝露が乾いていく木々や草花のにおい
青空にそびえる入道雲を見た時のどきどき
アスファルトに落ちる木漏れ日の強さ
波のさざめきと潮のかおり
炒ったように熱い砂浜
日焼けしたプラスチックベンチの熱さとにおい
打ち上げ花火のきらめきと生暖かい夜風に乗ったフレグランス
手持ち花火の儚さと火薬のにおい
屋台の香ばしいかおりと人々の熱気
先ほど雨があがり、強い日差しで急激に乾くアスファルトの蒸気のにおい
今年も夏が近づいている
*夏
私には睡眠中に見る夢の世界がある。
それは子どもの頃から同じ、現実の世界とは少し違う地理で、夢の中だけの街だ。
白いガードレールが眩しい急カーブの登り坂
田んぼの真ん中にある舗装されていない交差点
中を通り抜けられるほど高い波が起こるビーチ
とても広い畳敷きの本堂があるお寺のようなところ
などなど
目が覚めた瞬間はもう少し覚えているのに、ほとんどを忘れてしまう。
いつか余裕のある朝に地図を書きたいと思っている。
私はその中で、家族や親しい人との生活を、今と少し違った関係で築いていたりする。
夢の中の人間関係は、その時の理想が反映されているのだろうか。
たまに、わが子がいない世界や、過去の人と一緒にいる世界もあり、それが幸せな夢だったりすると、ちょっと微妙な気分にもなる。
しかも、その世界に戻りたくなり二度寝に挑戦したくなることもしばしば。
まあ、目が覚めた瞬間から徐々に内容を忘れてしまうんだけど。
ここではないどこか。
私の夢の中。
*ここではないどこか
君はいつも、おおらかで優しい。
ゆったり歩き、何事にも動じない姿は雄々しく、力強い目が美しい。
気性の激しい母と自分勝手な姉を気遣い、人間の遊び相手はもちろん、ウザ絡みも、ため息を吐きつつ相手をしてくれた。
家を出て、たまにしか帰らなくなった私にも、いつもあいさつに出てきて大きな声で話しかけてくれた。
そんな君も年老いて、寝ている時間が多くなり、
あいさつは私が寝床に行くようになった。
ある日、実家から自宅に帰ろうと廊下に出ると、
寝床である洗面室から大きな声で呼ふ声が聞こえる。
側に行くと、君は大きな声でたくさん話してくれた。
今日は元気やなあ、なんて話しながら、たくさん背中を撫でて、幸せな気分で帰った。
翌日、母から君が亡くなったと知らされた。
眠るように静かに。
あれはお別れのあいさつだった。
最後までおおらかで優しい君だった。
*君と最後に会った日
黄緑が好きだ。
爽やか、リラックス、目に心地よい、美味しそう…
自然の新緑の黄緑もよいが、加工されたような、絵の具で作ったような黄緑もよい。
淡い黄緑も、白みがかった黄緑も、少し赤みが差した黄緑も、チカチカするような蛍光感のある黄緑も、どれも美しい。
黄緑が視界あるだけで少し幸せ。
*好きな色