星ノ煌弥

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1/20/2025, 3:31:39 PM

【明日に向かって歩く、でも】——page8——

138億年前、宇宙は誕生した。
そして、46億年前、太陽系の誕生だ。
地球は速度を落としながらも今日も明日を迎える。
僕たちは地球の公転で簡単に明日へ向かうことができる。
でも、僕たちは規則的に回る惑星ではない。
迷ったら立ち止まる生き物だ。
引き返したり前に進みすぎたりもする。
でも今は、明日はまだ寝ていていい。

「明日」
手話では前を指差す。
「現在」
手話では両手を広げて手のひらを下に向ける。
「昨日」
手話では背後を指差す。
今日に向かえないのは昨日があるからで、明日に向かえないのは今日があるから。

君と離れるまで、君と会えなくなるまで残り半月。
1日1日を噛み締めることができるほど器用じゃない。
でも、いつかは君を思わなくなる。それまでも僕には恐ろしい。
明日、君とどんなことを話そうか。
そう思う今日の僕は平和らしい。

1/19/2025, 12:04:10 PM

【ただひとりの君へ】——page7——


僕は考えることが得意な君が好きです。
君はいつもネガティブに捉えているけど、そんなことはないです、僕が証明してみせます。

まず、考えることができるのは賢い証拠です。
それがどんなにマイナスなことでも深く考えることはそう簡単なことではありません。
普通、逃げてしまいます。
でも、逃げることも逃げないこともどちらにも正解はありません。
正解も不正解もどちらも同じようなものです。
そもそも、正解不正解なんて概念、宇宙ができた時にはありませんでした。人間が勝手に作り出したものです。
だから自分をネガティブだと決めつけてほしくないんです。
人生は競争じゃないから、優劣なんて気にしないでほしい。
君の考えていることは奥深い。
でも、その考えが君を追い込んでいたり、誰かを傷つているなら、僕が受け止めます。
僕はどんな君も受け止めたい。
僕は少し、いや、かなり変態かもしれない。
変質者という意味じゃなくて、いや、そうなのかもしれないけど、それほど君のことを大切に思っているという意味です。

明日もできれば君に会いたい。
他人は気にしないでください、僕が会いたいんです。
また君の奥ゆかしさを垣間見れたら僕はそれがいい。

貴方だけに届いて欲しい僕の言葉です。

4/5/2024, 10:45:59 AM

【星空の下で】——page6——
僕と君は星マニア。
子供の時から星が好きで、夏休みは毎年一緒に星を見に来ている。
高校3年生の夏休み。
君と星を見るのはこれで最後かもしれない。
僕は流れ星を待ちながらそんなことを考えた。
お願いをするほどではないかもしれないし、君にとっては迷惑かもしれない。
でも、星を見るとき、隣にいるのは君がいい。

「いつかまた来ようね」

その言葉は僕から聞こえたのか、君から聞こえたのか。



数年後。
僕たちは約束通り、また星を見に来た。
あの頃とは違って、片手にビールを持ちながら。
君は楽しそうに最近のことを話して、思い出話をして、染まった髪を手でときながら空を眺める。
そして、スマホを出して星を調べる。
僕も星を眺めるが、すぐに視線を下げる。
今日の狙いは星じゃなくて、君だから。

3/6/2024, 1:34:40 PM

【絆】—page5—

運命の人は赤い糸で結ばれてる。
じゃあ、「絆」は何で結ばれるのだろうか。
そもそも結ばれるのか?

私は、金色の光で結ばれると思う。
色は金色でなくても、何か、輝いたもので結ばれると思う。
それは、努力や友情、思い出、あるいは記憶にないものかもしれない。
でも、今までの日々が絆になると思う。

私も、金色の光、探してみます。

10/24/2023, 12:29:15 PM

【行かないで】-page4-

 「行かないで」
 そう感じたことは16年間で数回しかない。
片思いのままの何も知らない恋、
全てを出し切った夏の大会の終わり、
明日が来るのが怖い日の夜、
孤独な夜を迎える前に落ちていく夕日。
 でも、時間が私を待ってくれたことはなかった。
嬉しい時も悲しい時も、時は平等に過ぎていく。
でも、私たちにはそれがいい。
全部の時間が平等じゃないと困るから。
 1秒1秒を大切に生きるのも、時の流れに任せて生きるのも私たちには平等な時間が与えられる。
時の法則上、私たちは自由のままでいい。
そう考えると、肩の荷が降りたように思えた。

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