青葉

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11/8/2022, 7:56:48 AM

あなたとわたし
ちがう存在なのに
同じように感じてしまう

あなたの痛み
悲しみ 未来
自分のことのように揺れ動いて

しんどい
でも…震えるほど幸福
なの、かも。


      (あなたとわたし)

8/23/2022, 8:07:41 AM

くるんくるん
裏返し表返し
鮮やかな螺旋

どこまで行くのか
目眩とともに触れる光は
期待か絶望か

流されて 力を抜いて
そう誘うような夏の残り火


       (裏返し)

7/28/2022, 6:43:18 AM

 それを手に入れた者は幸運をつかむと言う。
 初夏の風に乗り、ついーっと流れてきたそのフワフワをわたしは素知らぬ振りで追いかけ、今、目の前の茂みにとらえた。
 人の手を逃れるように植込みの湿った土に着地した球体は、今にもまた飛び立ちそうに小さく揺れている。

 さわらないで
 つかまえないで

 強烈な誘引力を出しながらも、同時に警告のような神託のような凛とした想念を感じた気がして、わたしは手を伸ばすことを躊躇する。しかし一時の後、その白い毛玉を大事に紙袋にしまい帰路についた。
 途中、我慢しきれずそっと袋を開けてみると、あんなに完全だったはずの球体はすっかりばらばらになっていて、わたしは不吉な予感と後悔にため息を落とした。

 家にたどり着くと、ばらばらの綿毛を拾い集めベランダに立つ。
 ゆっくりと手の平を開くと、それはあっという間に風にさらわれ、空高く舞い上がっていった。


                     (神様が舞い降りてきて、こう言った。)

7/26/2022, 5:43:29 AM

風は少し収まった
昼にはまだ遠い街角で
うっかりと水たまりを踏まないよう
目線はいつも以上に下を向く

ふと違和感に耳をすまし
雨が降っていても蝉は鳴くと知る

細かい雨音と混ざり合う蝉しぐれ
脚に張りついたパンツの
不快と痛快を同時に味わいながら
ただ足を交互に出す

決められた仕事のように
宿命のように 生真面目に


            (鳥かご)

7/25/2022, 9:40:15 AM

あなたが気まぐれに結んだキーホルダー
目に入るたび胸が音を立てて
そのうちぎゅっと痛んで

いつのまに失くしてしまった時は
キリキリさびしかったけど
それ以上にほっとしたんだ

眩しくてよく見えない
夢のような白光
守りたいなんて幼すぎる背伸びに
あなたはほんとに気づいてなかったのかな


                (友情)

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