みんな手を取りあって仲良くしましょう。
学校の先生が最初に言った言葉。
私はそれを律儀に守ろうとした。
嫌な事を言われても、暴力を振るわれても、あからさまに無視されても
私は仲良くしようとし続けた。
本当はみんないい人なんだと思いたくて。
でも、気づいてしまった。
生まれながらに心が汚い人も、環境に恵まれなかったゆえに歪んでしまった人もいる
そういう人たちは、私には変えようがない。
それから私は変わってしまった。
いい人、、誰かのためになにかをする人、なんていない。
みんな結局、自分が一番大事なんだ。
そんなこと当たり前だなんて言う人もいるだろう。
でも私は知らなかった。
みんな自分より大事なものがあって、それを守るために必死に生きて。
そうだと思っていた。
ああ、なんて汚いんだろう。
私は全てが嫌になった。
最後に見た夕日は、そんな人間たちを鮮やかに照らしていた。
すごく、醜かった。
2024/7.14 手を取り合って
突然、意味もなく、わけも分からないのに、無性に
死にたくなる。
何だかやる気が起きなくて、ただ一日中、どこかから飛び降りたい気持ちを押し殺している。
こんな人生でも生きていたいと思ってしまう私はきっと、救いようのない愚か者なんだろうな。
2024/6.7 最悪
「雫」
それが私に付けられた名前だった。
雨があがったあと花の上で輝く雫のような、明るい
子になりますように。
そう願って付けられた名前。
でも私は、表面こそ明るく繕っているけれど、内面
は真っ暗闇。
この先も生きる勇気がないくせに、死ぬ決心もつか
ない。
ああ。
もういっその事、光り輝く雫の最期のように、綺麗に消えてしまいたい。
2024/4.21 No.25 雫
見つめられるのは好きじゃない
吐いた嘘がバレてしまうような気がするから
どうしてそんなに見つめるの?
あなたは私を見つめて何を思っているの?
ああ、怖い。
せめて私の顔がこんなに醜くなかったら良かったのに。
家に帰っても視線を感じる
誰もいないのに
あなたに見られているような気がする
そんなわけないのに
落ち着かない。
あなたには綺麗な私だけを見ていて欲しいのに
やめてやめてやめてやめてやめてやめて
私に失望しないで
見捨てないで
もう…あなたしかいないのに
2024/3.29 NO.24 見つめられると
君のこと、だーいすき!
あ、ねえねえ。私、あなたの事も大好きだよ…?
ええ〜なんでこんな恥ずかしいこと言えるのかって〜?
へへ、内緒〜!
もー、そんな顔しないでよ〜
ほんとに大好きなんだからね!
…なーんて。
嘘に決まってるじゃん。
何素直に信じてんの?
でも、そんなすぐ騙されちゃう君のこと、嫌いじゃないよ?
ねえ、これからも素直に騙されていてね。
それが一番、幸せなんだから。
2024.3/4 No.23 大好きな君へ