羽化

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3/16/2026, 9:51:46 AM

星が溢れる


きみの瞳が好きだった。
夢を語って、嬉しそうに瞬きするたびに…
まるで星が溢れるみたいに。きらきらと煌めいて。

3/14/2026, 10:41:02 AM

安らかな瞳


ここには、私とあなた、二人しかいない。
大切な秘密基地。
わたしたちだけの寝床。


昔からあなたは、いつも大変そうで。忙しそうで。
……私はそんな幼馴染のために、小さな小屋を作った。

「…すごいなあ… これ、ほんとに僕達の…基地?」
「うん。 次から、ここで遊ぼーよ」
私がそう言うと、きらきらと目を輝かせて、あなたは頷いた。

「ここ、すごく落ち着くね…
 …なんだか寝ちゃいそう」
「あはは! じゃあ、お泊まりでもする?」
秘密基地で泊まったり遊んだりしているうちに、あなたの笑顔が増えた。
見たことない顔がたくさん見れた。
色んなものを持ち寄って、まるで家のようになった。
穏やかな日常。
安らかな寝床。
嬉しそうな、あなた。
…ああ、私は、この瞬間が永遠に続けばいいのに!…と何度願ったことか。ほんとうに素敵な日々だった。
…いや、これが続くと信じきっていたのだ。




ある日。私は着慣れない服を着せられて、連れていかれた。
……葬式に。
基地をプレゼントして、丁度1年が経った頃だった。

ここには、あなたと私、二人しかいない。
大切な■■■■。
あなただけの寝床。

あなたは、秘密基地に寝泊まりした時と全く同じ、安らかな瞳をしている。 
…そんな、気がした。

安らかな日常。
安らかな寝床。
安らかなあなた。
その寝床に火がついて燃えつきるのを、私は黙って見ていた。 
ずっと、見つめていた。



帰り道。よくあなたと二人で通っていたあぜ道を、歩き続ける。服が汗で、肌に張り付く。それでも歩く。
道はいつもよりずっと、ずっと長く…永遠に感じる。
わたしは。
いてもたっても、いられなくなって。
人通りの少ない道に入った。秘密基地への通路。


…最後にあなたと遊んだ日のままだ。
出しっぱなしのトランプ。ボロい布団と、机。どこかの新聞。二人で描いた地図。非常食代わりの駄菓子。
私は、拾ったライターを握りしめる。


私とあなただけの、小さな世界だった。
私とあなただけの、
安らかな寝床。
安らかな寝床。
安らかな寝床。


火を、

3/14/2026, 9:55:35 AM

ずっと隣に居ますよ。
ずっと隣で見てますよ。

たとえあなたが気が付かなくても、わたしのことを忘れても、それでもずっと…ずうっと。

ずっと隣についていますよ。
ずっと隣で囁いてあげますよ。

貴方は悪くありません。誰も悪くはありませんよ。なんてったって、あれは事故だったんですから!

……それに。 わたし、恨んでなんか…

3/11/2026, 9:28:50 AM

愛と平和


ラブアンドピースか……。らぶ、ぴーすぴーす。
夢の中に出てくる君はいっつもピースをしてたな。たとえ何があろうが、僕に向かってさ。
川に流されてようが、スカイダイビング中だろうが、イノシシの群れに追われてようが、溶岩に沈みようが、いつでも、必ず。
なんでだろ?って、そんな些細な事を気にしがちな性格なもんで、すごく気になっちゃうんだ。困ったもんだよね。
ぴーす。サカバンバスピスって、ほんとはすんごい怖い顔してるんだってね。さかばん、ぴすぴーす?そいつに手が生えてたら、ピースしてもらったのにね。
バスか。昔、僕がよく使ってたバスがね、もうすぐ運行が終わるらしいんだ。 さみしいね。よく、車窓から空を泳ぐ魚を見てたのになあ。…あっ、
あれもさかばんぴすぴす?ん?バスピスか。よくわからんね。…なーんて。だはっ! 
…君のそういうとこ…笑い方とか。結構好きだったんだぜ、ってさ。呟いてもさあ。
履歴を遡って、タイムラインをちょんぎって、会いに行こうとしても中々行けたもんじゃあないからさあ。
…だから、近所の川でね、石積みの練習してるよ。
ほら、将来役に立つかもだし。…三途の川、とかの。縁起でもねえな! ま、君が来るまでさ、積み続けてあげるよ。
すんごく無駄に、平和な世界だから。
それが、不器用な僕からの精一杯の愛だ!

3/10/2026, 9:58:04 AM

「あの子たちはもう戻ってこないって、頭では解っています。わかっては、いるんですけど…」

「………」

「…わたしにはもう、なんにもありませんから…」

そういって、彼女はにへ、と笑ってみせた。
過ぎ去った日々に縋ることしかできない。幸せな夢を見続けることしかできないのだから。私たちは。

ひどく無機質な白い部屋。
そこには、哀れな人間が、ひとりいるだけだった。

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