はっさく

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4/30/2025, 9:41:34 AM

好きになれない、きらいになれない

私が今向き合っているのは好きになれないアイツ

いっつも難しい顔をして、挑発してきて、何かと私に絡んできてウザいアイツ

いつも正しいアイツ

小学生から一緒のアイツ
でもいつまで経っても分かり合えないアイツ

みんなに必要とされてるアイツ


向き合えば向き合うほど理解ができる合理的なアイツ

どうしても助けて欲しい時には助けてくれるアイツ

問題が解決した時にハイタッチで喜んでくれるアイツ

そんなところがちょっとだけ好きだよ、数学!






4/25/2025, 9:47:20 AM

  めぐり逢い

「今日暑くね!」
今日何度目かわからない言葉を吐き出した。
「ほんとそれ…春なのに暑すぎだよな!」
「じゃあさ、あそこの山に肝試し行かね?」
暑さにうんざりしていた僕らがその提案に乗ったのは言わずもがなだ。

あたりがすっかり暗くなった深夜23時。まだ冬の気配がする夜風が少し肌寒かった。
そして、僕ら3人はピカピカの新車に乗り込んだ。ハンドルを僕はギュッと握り、勢いよくアクセルを踏んだ。僕たちの通う大学から15分程度走った所で山に到着した。
名前もわからないただの山だ。だけど、夜誰もいない静けさに支配された山は十分怖かった。
僕ら3人は若さゆえの無鉄砲さを発揮して意気揚々と山に入っていった。
軽く舗装された山道を懐中電灯で照らしながら、しばらく登った。そうすると少しひらけたところに出た。辺りを照らすと一枚の看板が立っていた。

「自然のめぐり逢いに感謝して登ってください。」

少し、不気味に思った。

僕らは歩みを進めて15分後、山頂らしき場所に出た。
少し上がった息を整えるために3人でそこにあったベンチに腰掛けた。
「なあなあ、これなんだと思う?」
一人が嬉しそうにバックから何かを取り出した。そしてピトッと僕の手に近づけた。冷たい。
『酒だー!!』
3人で缶を開けて乾杯をした。ツマミも開けて呑めるようになった酒を楽しんだ。

完全に気が大きくなっていた。

「持ち帰るのだりぃしここに捨てちゃおうぜ」
一人がそう言って、斜面の方向へ投げ捨てた。数秒経ってアルミ缶が木にぶつかる音がした。
「結構、飛んだんじゃねw」
もう一人も、僕も同じようにして缶を投げた。どこまで飛んだかなと手に持っていた懐中電灯で木々の中を照らす。ふと、変なものが見えた。木々の中に黒いナニかがいる。それに気づいたら、木々が枝を打つ音に混じって唸り声がすることも気づいた。枝がナニカが通ってパキパキと音が鳴っている。その音は一つどころではなかった。さっと血の気が引く。微かな光でナニカを照らして目を凝らす。

懐中電灯が手から滑り落ちた。

「野犬だ…」

それを合図に犬の足音が早くなって、吠え声が聞こえ始める。変な汗が出た。酔いもすっかり覚めた。
ただ足を動かしてもときた道を駆け降りる。必死に走っても状況は変わらずどんどん悪化してくる。一人が暗闇の悪路に引っかかって転けたのか、悲鳴が聞こえる。
「大丈夫か!」
声をかける。ふと嫌な予感がした。懐中電灯で後ろを照らす。鋭い犬歯をこちらに向けて野犬が飛び上がっていた。

[あぁ、これがめぐり逢い…]






4/23/2025, 12:45:26 PM

 「あなたは今どこへ行きたいですか?」

 仕事です。今急いでるんでいいですか?

 「あなたは今どこへ行きたいですか?」

 特にないです。

 「あなたは今どこへ行きたいですか?」

 友達とプリ撮りに行きたいです!

 「あなたは今どこに行きたいですか?」
 
 母と旅行に行きたいです。

 「あなたは今どこへ行きたいですか?」

 この、アニメの中に行きたい。

 「あなたは今どこへ行きたいですか?」

 …聞いているあなたは一体どこへ行きたいの?

 
 


 

 

4/23/2025, 10:12:03 AM

[big love!]

 私はそう名付けられたある農家がとった一枚の写真を見上げている。
それは、親猫が自分より一回りいや二回りも大きい猪と対峙する姿だった。親猫の背後には、まだ目も開かないような小さな子猫がいた。
親猫の眼は片方の牙が欠けた猪をしっかりと見据えていた。その瞳に私は未来への希望が宿っているように感じた。

 今日も山の畑の世話をしようと早朝に山に入った時、今まで見たことのないような光景が見えた。
そして思わず、わしは手に持っていたハサミを落としてしまった。
そこには、大きな猪と猫が対峙していた。猪の眼は血走っていた。猪が持つ一本の牙は欠けていて、今までの先頭の証のようにやけに白く見えた。対する猫は、どこにでもいそうな茶トラだった。
わしは猪側から顔を覗かせてしまったので猫の瞳がよく見えた。瞳は真っ直ぐと猪を見据えていた。なぜ、猫は勝てない闘いを挑むのだろうかと疑問に思った。猫は、リスクは犯さずこういう場合一目散に逃げるはずだと思い、ふと猫の後ろ側に目をやった。
そこには、まだ目も開いていない子猫が3匹いた。
途端に腑に落ちた。
(ああ、これはー。)
わしは野菜の経過観察用に持ってきていたデジカメを構えて、震える指でシャッターをきった。

「カシャ」

大きなシャッター音が鳴って猪がこちらを向く。
その隙を見逃すまいと猫が猪に飛び掛かるのが見えた。
わしは、生き残るために使い古した身体を動かした。
毎日、農作業をこなしているおかげでまだうまく動いてくれた。
母猫の闘志が籠った鳴き声をバックにわしは子猫を3匹手で掬い上げ、近くに留めていた自分の軽トラに乗り込んだ。そして、車を走らせたー。


[big love!]
その写真には2枚目があった。
小さな子猫3匹が畳の上でじゃれついている写真だ。
その2枚目を見て私は思わず顔を綻ばせた。






4/22/2025, 8:14:58 AM



ざわめきの教室
きらめきの学生達
きらめきの中

たつまきが通ったみたいな机で
僕はひとり
機嫌をとるとりまき達を羨ましいとは思わない
ただー

ふと耳元にささやきが落ちてきた

「ねぇ、なにしてるの?」

顔を上げると目が合った
そんなささやきひとつで全てが変わった

いつものたいやき
これをアイツとたべるのは今日で最後

あのささやきに気づいてよかった

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