Ryu

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3/12/2025, 5:34:04 PM

一日が終わり、また始まる。
人生はこれの繰り返し。
一度たりとも滞ったことはない。
ストライキで止まったりもしない。
淡々と、粛々と、夜が更けて朝が来る。

就寝前に、明日が来ることを疑わない幸せ。
どんな明日になるかは分からないけれど、来ない未来よりはマシだ。
今日がどれだけ辛くても、終わる。
明日も同じ自分だけど、今日の終わりとともにリセットしてしまおう。

いろんな人生があって、いろんな想いがある。
今日が幸せだった人、どん底を味わった人。
どちらにも、同じ夜が来て同じ朝が来る。
ここで一旦終わらせよう。そして始めよう。
昨日とは少し違う自分になってみてもいい。
リセットした後に、少しオプション付けてみたりして。

最近ちょっとイラつくことが多いから、のんびりモードを発動しようかな。
他人の言動に流されないように。
昨日は不機嫌な物言いをしてしまった人達にも、今日は穏やかな自分で接してみよう。
何かあった?と不審がられるかもしれない。
そしたら、「一旦終わって、また始めてみた」と答えよう。

何度だってやり直せるって言うじゃない。
ホントにそうだと思う。
やり直しちゃいけない法律なんてないから。
あっても守らんけど。
そして、やり直すんなら、もう少しうまくやれる。
同じ轍は避けて通るからね。
今度このお題に出会う時は、きっとうまいこと修正されているはずだ。

終わり、また初まる、
これはこれで、人間味があっていいけどね。

3/11/2025, 3:15:44 PM

夜空を見上げる。
もし、この瞬間に地球が爆発して木っ端微塵になったとしても、見上げるあの星達にとっては微風程度の影響もないのだろう。
夜空の星がひとつふたつ消えても気付かないように。
ましてや、地球上のどこかひとつの国が滅びたとしても、あの星々には何の音沙汰もない。
地球の外見すら変わらない。
ましてや、一人の人間がこの世から消えたとて、きっとそれは、我々にとっての微生物以下の存在なのではないだろうか。
虚しい。
大切な人を失ったら、立ち直れないほどに打ちひしがれるのに。
この人生を終わらせたくないと、生命果てるまで抗い続けるのに。

だが、ちっぽけだけど、尊い。
尊い存在になれたんだ、人類は。
知能と感情。
このふたつを武器に、世の理に挑み続けた結果、他のどんな動物達よりも高く、強い存在になれた。
星がひとつ消えるよりも、あなたがいなくなることが苦しい、そう誰かに言ってもらえるほどに。
だから私は今夜も、胸を張って夜空を見上げる。

きらめく星のように輝いて、いつか燃え尽きて消滅してしまう日まで、誰かの心の支えとなり、我が身を愛し続けよう。
星よりもちっぽけで、宇宙よりも偉大な存在であることに誇りを持って。

3/11/2025, 2:21:11 AM

ギャンブルで溶けたお金を取り戻したい。
もしくは、ギャンブルのない世界線で生きてきたことにして欲しい。
それもダメなら、あの頃の自分に会って、今のこの想いを伝えたい。
やめとけ、お前には才能がない、後悔することは俺が知ってる。

まあ、そんな回りくどいことをするより、今、お金持ちにしてくださいと願えばいいのか。
いや、お金持ちになりたいわけじゃないんだよな。
いや、なりたいけど、それよりも、大切なお金を失って、打ちひしがれていたあの頃の自分を救いたい。
そんな気持ちがある。
いや、自業自得なんだけど。

願いがひとつ叶うならば、あの頃の自分に今という未来を見せて、大丈夫、人生はうまくいくよと伝えたい。
たぶん、一番人生を悲観していた時代だから。
そしてそれは、紛れもなく自分だから。
まずは誰よりも、自分自身を救ってあげたい。
当時の痛みや惨めさや苦労は、自分にしか分からない。
ましてや、愚かな行為の代償なのだから。

忘れてしまって、いいのかな。
もうあの頃の自分はいない。
明日を生きる糧を失い、そんな自分に嫌気が差しながら、それでも若さを信じて、ただがむしゃらに前を向いていた時代。
振り返る過去よりも、進むべき未来にしがみついていた。
もしかしたら、それはそれで、充実していたのかもしれない。

そうか。
余計なお世話だったかも。
あの頃の自分は、どん底でも這い上がる気力を持っていたんだ。
今の自分が考える「自分」ではなかった。
バカやって、落ち込んで、何とか立ち直って、またバカやって。
そうして日々を乗り越えていた、今思えば無敵の自分がいた。

願いがひとつ叶うならば、あの頃の自分を取り戻したい。
振り返らずに、前を向いて進めるように。
そして、昨今の株価下落に立ち向かえるように。

3/10/2025, 1:49:42 AM

嗚呼、素晴らしきかな、我が人生。
華々しさもなく、絶賛されることもなく、ただ淡々と、その日をぼんやりと生きている。
何も特筆することのない、平々凡々な人生。
だからこそ、他人と張り合わず、奪い合わず、自分のペースで生きてゆける。

人は、上を目指せば目指すほど、手に入れたいものが増えてゆく。
時には、他人と争って、蹴落として掴んだものもあるだろう。
そこまでして、人の上に立ちたいか、称賛される存在になりたいか、華やかな生活を送りたいか。
その答えは人それぞれ。正解はない。

人生の成功なんて言葉に惑わされるな。
明確な成功の定義など無く、あったとしても、それは誰かの勝手な思惑でしかない。
どんな生き方をしても、それで自分が満足なら、素晴らしきかな、我が人生だ。
争いの末、手に入れた地位や名誉など、人生の終わりにはきっと、誰かを貶めた苦さしか残らない。

堕落した人生を望んでいるわけではなく、どんな人生であろうと、自分が後悔するものでなければ、それは充実していたと言えるのではないだろうか。
逆に言えば、後悔するくらいなら軌道修正した方がいい。
自分の生きたいように生きれば、後悔なんてしないはずだ。
あとは、これでいいのか?、なんて悩むのをやめること。
悩んだって、その答えはどこにもないから。

そーやって、自分に言い聞かせてる。
そうでもしなきゃ、人生に迷ってしまうから。
嗚呼、惑わしきかな、我が人生。

3/8/2025, 11:09:01 PM

親と喧嘩すると、いつも僕は二階に駆け上がり、自分の部屋にあるクローゼットの扉を開けて、その先の大空に飛び込んだ。
雲を突き抜けて、落下してゆく。
地上が遠く見え、それがみるみるうちに近付いてきて、気付けば目の前にアスファルトの道路が迫る。
鈍い音がして、破裂して、体が粉々になる感覚。
僕の意識だけが、今度は上昇を開始して、地上が、見知らぬ街が遠ざかっていく。
雲を突き抜けて真っ白になったところで、いつものようにベッドの上で目を覚ます。

もう何度、自分を破壊しただろう。
あのクローゼットの扉の奥は、僕の秘密の場所。
お母さんが開けても普通のクローゼットでしかない。
僕が普通に開けても同じだ。
何故か、僕が嫌な思いをした時だけ、あの場所が現れる。
だからそんな時は扉の向こうの大空にダイブして、地上で自分を木っ端微塵にしてイライラを解消する。
初めて大空を見た時は、下を覗いたらミスって落っこちて地上でバラバラになったけど、気付いたらベッドで目を覚ましたことで、これは夢なんだと思った。
夢なら別に壊れたっていいじゃないか。
壊れた後の目覚めは爽快で、さっきまでの嫌な思いはどこへやら。

高校を卒業し、家を出ることになった。
もう、あの大空ダイブともさよならか。
残念だけど、大人になるってこーゆーことなのかな。
最近は、以前よりイライラすることも少なくなったし、受け流すことも出来るようになった。
あの秘密の場所は、もう自分には必要のないものとなっていた。
クローゼットの中も空にして、住み慣れた部屋を後にする。

ある日、大学の帰りに友達の家に寄った後、初めての街を、スマホを頼りに家路についていた。
そして、ある場所で立ち止まる。
何故か、無性に苛立ちが湧いてくる。
何だこれは。
辺りを見回すと、デジャブに襲われ、初めての街が見慣れたものになっていることに気付く。
自分が破壊される直前に、何度も目にしていた光景。
「ここか…でも、なんで…」
そんな思いは、理不尽な怒りに塗り潰され、いつのまにか自分の右手には、覚えのないナイフが握られていた。

もう、雲の向こうへ飛ぶこともなく、ベッドの上で爽快に目を覚ますこともないのだろう。

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