ホオズキ

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10/20/2023, 2:43:56 PM

「始まりはいつも」

最初は何もかもきらきらして見えた。

どんなに辛いことだと言われても盲目的に憧れた。

いつか自分も、と輝かしい姿を想像しては気分が高揚した。


でも、始めてみて実感する。

経験が浅い。知識がない。技術が拙い。

気持ちでは負けてません、なんてみんな思ってること。

いわば負け惜しみに近い言葉だ。


ほんとはわかってた。

実際はきらきらなんてものじゃないこと。

憧れだけで辛いことが辛くなくなるなんてないこと。

輝かしい姿になれる可能性はとてつもなく低いこと。


それでも、私はいつも思ってしまう。

「新しいことを始めてみたい」と。

10/11/2023, 2:30:26 PM

「カーテン」

自分の部屋のカーテンが好き。

1人になりたい時、

それは外の世界との柔らかい隔たりを作ってくれるから。

壁のような頑丈な隔たりでもない。

ドアのような開けばすぐに外に繋がる隔たりでもない。

カーテンは、

外の音、光、温度、振動、全ての情報を緩く伝えてくれる。

外との繋がりを感じられるままに1人になれる。

私は、外の強い日光を柔らかい光に変えてくれる

そんなカーテンが好き。

10/8/2023, 4:29:59 PM

「つかの間の休息」

私は、夜に飲み込まれてしまう。

夜に溶け込み、

夜の孤独さ、静寂さ、全てに共鳴するようになる。


夜に溶け込むことは、とても気力のいることだ。

下手すれば私は夜に飲み込まれたまま帰れなくなるから。

完全に飲み込まれてしまったら、もう朝には戻れない。


だから私はまた夜が来る前に

夜に飲み込まれないよう休憩する。


夜の最大の敵は、弱い気持ちを持った自分だから。

10/7/2023, 3:05:30 PM

「力を込めて」

弱い自分を殴った。

何度も、何度も、何度も、何度も、何度も。

そうしないと生きるための一歩を出せなかった。

みんなの言う ”普通” になれなかった。

元気で明るくてみんなに優しい素の自分に戻れなかった。


あの時、私は弱い自分を殴ったのに手当をしなかった。

だから、弱い自分は血だらけで痣だらけのまま。


でも、これでいい。

こうするしかなかったから。これが最善策だったから。


「ごめんね、私のために居なくなってね」

そう心の中で唱えて

今日も私は弱い自分を心の奥に閉じこめる。

10/3/2023, 2:50:19 PM

「巡り会えたら」

なにかの偶然で過去の自分と会うことが出来たら、

私は真っ先に抱きしめてあげたい。

大丈夫だよ、ちゃんと頑張れてるよ、安心してね、

あの頃に欲しかった言葉をたくさん言ってあげたい。

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