7/13/2025, 4:07:23 AM
【風鈴の音】
軒下に下げた風鈴は
風が無いと役目を果たせない
時折そよぐ弱い空気の流れに少し短冊が揺れるが
舌が当たるまでは行かず
ただぶら下がっているだけの物体と化している
それでも
以前貴方が落書いた短冊を見るだけで
暑さが遠退く
頬を伝うのは
汗か
涙か
『リー…ン…』
不意に届いた涼しげな音
頭に響いた澄んだ音色
ふふ…
一度だけ届いた鈴の音に笑みを浮かべ
微風にそよぐだけの短冊を見つめていた
5/28/2025, 12:00:06 PM
【さらさら】
漸く手にした 幸せに
心が満ちて 頬も緩む
なのに
気付けば零れ落ちていた
掻き集めようと踠いても
指の隙間から消えて行く
待って
置いて行かないで
ねぇ…
さらさら
サラサラ
更々………
5/25/2025, 3:21:00 AM
【歌】
君の語らいは 歌のよう
心地好い鈴音が 情調を澄ませて行く
紡がれる言の葉に
満たされて行くのを感じる
歌うように語り
語るように歌う
そして今日もまた
君の詩に酔い痴れる
5/10/2025, 3:40:21 PM
【静かなる森へ】
深い意識 沈む思考
解離していく 揺蕩う体
包み込まれる フィトンチッド
唯浮かぶのは あの日の狂詩曲
4/27/2025, 10:41:34 AM
【どんなに離れていても】
同じ物を見
同じ事で笑い
同じ時間を共にし
同じ…
数えきれない位共有して来たのに
いや
それでもまだ
繋がっている
心が ホラ
何て
そんな物言い 薄っぺらい
けど
そんなモノにも縋ろうとする何て
いつからそこまで大きくなっていたの