せの

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5/6/2026, 4:30:47 PM

「明日世界が終わるなら……何かしたいとかある?」
私がそう聞くと、彼はきょとんとした顔をしてからいつもと変わらない不敵な笑みを浮かべた
「めちゃくちゃ贅沢するとか?」
彼の提案はこうだ
『好きな食べ物やジュースを山ほど買い込み、二人でくつろぎながらお気に入りの映画を観る』
「……いつも通りすぎない?」
「こーゆーのでいいんだって!」
賑やかな笑い声も、軽口の応酬も、消えてしまうと考えたらどうしようもなく寂しくなってしまった
「もー、世界が終わるなんて例えばの話でしょ?なにしんみりしちゃってんの」と笑いながら繋いでくれた手のひらから伝わる体温がひどく優しくて、涙が滲む
もし、そんな日が本当に来るのなら、最後の一秒まで彼の隣で笑っていたい
ただそれだけを願った

5/4/2026, 2:20:14 PM

窓を開けて耳を澄ますと、最初はただの静寂に思えた空間に次第に彩りが加わっていく
風が木々を揺らすざわめき、虫の鳴き声
遠くで誰かが奏でるピアノの音色が、波のように寄せては返していた
隣で眠る彼の規則正しい呼吸の音が鼓膜を揺らす
何気ない日常が、ひどく愛おしく感じられた

5/3/2026, 10:34:09 AM

放課後の誰もいない教室
沈みかけた夕陽が私たちの影を長く引き延ばしている
「これ内緒ね」
「うん」
そう言ってクスクスと笑いながらお互いの小指を絡める
二人だけの秘密がまた一つ増えた
こっそり抜け出した退屈な授業
誰にも言えないようなくだらない悪戯
彼と過ごす日々は私の心臓の鼓動を少しだけ速くさせる
世界中の誰が知らなくても、私たちだけが共有しているこの温度があればいい
解けた指先に残る微かな痺れが、彼との特別な絆のようでなんだか誇らしかった

5/2/2026, 11:57:31 AM

君は器用で、意地悪で、驚くほど私を見てる
慣れない生活に俯きそうになると、君は茶化しながらも私が一番欲しかった言葉をくれる
差し出された手のその温かさと、いたずらっ子のような笑顔につられて笑った
君がくれる優しさだけで、きっと私は明日も笑っていられる気がするんだ

5/1/2026, 1:18:10 PM

彼女と過ごす毎日は、暴力的なほどに鮮やかだ
雨上がりの空に顔を出す虹、並んで食べる林檎の赤、そして、私の頬を愛おしそうに撫でる彼女の温かな指先
世界はこんなにも眩しく、涙が出そうになるくらいカラフルに色づいている
「今日も綺麗だね」
隣で笑う彼女の声が灰色の過去を塗り替え、新しい色彩を私の心に注ぎ込んでいく

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