「明日世界が終わるなら……何かしたいとかある?」
私がそう聞くと、彼はきょとんとした顔をしてからいつもと変わらない不敵な笑みを浮かべた
「めちゃくちゃ贅沢するとか?」
彼の提案はこうだ
『好きな食べ物やジュースを山ほど買い込み、二人でくつろぎながらお気に入りの映画を観る』
「……いつも通りすぎない?」
「こーゆーのでいいんだって!」
賑やかな笑い声も、軽口の応酬も、消えてしまうと考えたらどうしようもなく寂しくなってしまった
「もー、世界が終わるなんて例えばの話でしょ?なにしんみりしちゃってんの」と笑いながら繋いでくれた手のひらから伝わる体温がひどく優しくて、涙が滲む
もし、そんな日が本当に来るのなら、最後の一秒まで彼の隣で笑っていたい
ただそれだけを願った
5/6/2026, 4:30:47 PM