わさび

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9/13/2024, 12:39:07 AM

お題:「本気の恋」


待ち遠しい。

あなたに会える日が、ただ。


空を仰ぎ、青を吸い、雲へ馳せる。

分厚く低い、
届きそうで孤高な、
光を受けた影で、存在を一層濃くしている。

次に見れば、恍惚の瞬間は永遠になってしまう。


なんて事だ!なんと罪深い。


今日も、あなたを想わずにいられないのだ。

8/31/2024, 12:18:38 PM

「雲」


焦がれた雲の上

春には一番に世界中を駆け巡り。
夏には海の上、空高く反り上がる。
秋には人から身を隠し。
冬には結晶を手に取って、陽にかざす。

氣儘に寝ては起き。
地を覗き込んでは、その広さを胸に宿す。

焦がれた雲の上

ぎゅっと抱き寄せた水滴は、
確かな温もりと共にある。

8/24/2024, 11:37:09 AM

お題:「海へ」


夜になると、深く沈める。

月明かりで、泡が見える。

身体の動きは鈍いが、心地良い。

ひんやりとして、自分の呼吸だけが聞こえる。

底の知れない海溝へ。











目覚めるとそこは、少し茶色っぽい天井だった。

8/22/2024, 10:44:03 PM

お題:「裏返し」


自分の背中は自分では見えないらしい。

となれば、他人にあれこれ言ってて自分は棚上げみたいなことをやっても、気づきにくいのは確かなんだろう。


自分は良くて他人はダメ
他人は良くて自分はダメ

それは、一体何を基準した意見なのだろう?


後ろから「選択肢がそれしかない訳ないだろ。自分の意思で決めて欲しい」そんな演説が聞こえた。


長らく栄えた文化や思想は終わりを迎え、
新たな生命を宿す。
時代は移ろう。氣ままな風のように。

個を知り、その上で生きる術を持てる。


僕は、なんだろう。
どう、思いたいんだろう。
一体、何を求めているんだろう。


飽和していた思想を、今、蒸気にかえて。
純粋な水が見たい。

何にも邪魔されない、神域。

その上でこの地球で生きれたら。
青は、もっと濃くなる。

8/21/2024, 10:35:22 PM

お題:「鳥」


黒鳥
-ブラックスワン-


この鳥は、1697年にその存在が確認された。


実際、この言葉を最初に目にした感想はどうだろう?

「何それ」
「本当にいるの?」
「白鳥じゃなくて?」
「くろとり?」

まさに、青天の霹靂である。



-1年前、オーストラリアへ行った時だった。

現地にて。

“黒鳥って本当にいるのかな”
何故かふと、こう思ったのだ。

すぐに調べると、なんとオーストラリアの固有種らしい事が判明。
その辺の湖にいるとの事で、次の早朝に近くの湖を訪ねた。

幸運な事にホテルからほど近い場所に湖があり、その上二箇所目で見る事ができたのだ。


白鳥より小ぶりな身体。
黒羽に赤の差し色と
静かな眼差し。


たった数十センチの距離。
2羽は、度々こちらを一瞥するだけであった。
そしてただ、ひたすらに草をつついている。


「なんて高貴なんだ」


それが、一番の感想だった。


黒は、格好良く見えるだろうか?
黒は、恐ろしく見えるだろうか?

白は、眩しく見えるだろうか?
白は、光に見えるだろうか?


あの黒鳥は、白く輝く黒であった。


願わくば、また会いたい。
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ノンフィクションです。


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