冬風

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7/17/2024, 11:29:39 PM

題 遠い日の記憶

今日の報告を終え、目の前にいる若き上司の…そう、若くして大尉の立場まで成り上がった黒髪の少女が目を伏せ、少しゆったりとした姿勢で言った。

別に……今の環境が好きではないと言うわけではないけれど、やっぱふとした時に思い出してしまうよ。遠い日の記憶を…

そう言って少し顔を上げ、こちらを見て…いや、見ているようで実際はその向こう側を見ているようだ。何を考えているのか分からないその目を見て、次の言葉を待った。

私ね、とても大切な人がいるの。この国よりも、誰よりも大切な人。

その人は…

どのような人かと聞こうとしたが、鋭い目線により言葉が詰まってしまった。…この目は自分の敵になるのか確かめる時の目だ。
それにしても、この立場で「この国よりも」と言うとは…
少し沈黙があり、少女はふっと笑う

幼い頃にその人とよく、家の近くにあった森の中で遊んでいた記憶。そりゃあ楽しかったね。いや…こんなことを話している場合では無かった。この話は終わりにしよう。

7/16/2024, 12:17:38 AM

題 終わりにしよう

「その」言葉はどちらが言ったのだろうか
いや…どちら「が」では無い、どちら「も」言ったのだ。

お互い心残りがあるようだが、決心が着いていたのか言葉にするのは早かった。
相手を一番幸せにできるのは自分だけだと、お互いに自負しているのにも関わらずこうさせてしまったのは、他でもない彼女等だ

自分達の選んだ道によって、自分達の未来が引き裂かれてしまうなんて、笑えない冗談を…
だが、実際そうなってしまうなんて…これはある一種の運命だと受け入れるとしよう。

黒髪の少女が微笑んで言う
これでまた一緒だね

金髪の少女が嬉しそうに言う
あなたと一緒にいられて良かった

二人は手を取り合って、「その」言葉を告げた

7/14/2024, 11:18:15 AM

題 手を取り合って

雲一つない青空の広がる晴天
水平線まで広がる野原
草は膝まで伸びている

幼い頃はいつも一緒にいた少女二人
今だっていつもお互いのことを一番に思っている
けれど二人はこんなにも離れた場所にいる
近づくこともできない
何が…いや、そんなこと分かっている

環境がこの状況を作ったんだ

黒髪の少女が笑みを零して言う
一緒に帰ろう

金髪の少女が涙を零して言う
生きていて欲しい

二人は笑う
二人の世界の中で笑う


周りの惨状を知らずに
そして、、手を取り合うなんて許されない

7/14/2024, 8:52:21 AM

結局一番、優越感だったり劣等感を抱いているのは自分なんだよね。結果を出されて周りの人に比較されてるのじゃなくて、自分から周りと比較しているからこそ起きている感覚。勝手に比較して勝手にその感覚になっている…と自覚はしているけど、意識改革は難しいよね。私も無意識に周りと比べて落ち込んで、そのまま数日引き摺り込んだりして辛いし、不安になる。そのくせして、優越感はその一瞬だけだったりする…なぜ?

そもそも他人と自分をあまり比較しない人とかいるのかな、そういう人って比較しないとかじゃなくて、結果の受け止め方が上手いのだと思う。

私が優越感に浸る時は、同世代の人より何かできた時…少し特別な感じがする。あと、クイズ番組で難しそうな問題に正解できた時とか?

劣等感の時は、ほぼ八割妹に対してだね。昔から色々なことを教えていた側だったから、年齢的にも当たり前だと思うけど自分の方が色々なことを知っている。けれど、自分が学生時代の時に取ったテストの点数よりも高い点を妹が取った時とかに、素直におめでとうとか言えない、悔しさとか、自分の情けなさが先に来る。簡単に言えば泣けてくるみたいな。

育ってきた環境は一緒だけど、結局人は違うから他人と比べたらいけないんだよね、比べるのは過去の自分とだけで良いと思う。