小学生の頃の私は、真面目で人の前に
率先して出て、ちょくちょく班長や委員長に
なるような子どもだった。
一見、良い子に思えるが、今考えると、
真面目すぎて、ルールを守らない相手には
容赦せず説教し、「先生に言うよ!」と
大声を出す、嫌なやつだった。
基本的なところは今でも変わらない。
でも、真面目すぎるということは、融通が
きかず、物事に臨機応変にならないということ
だと、ちゃんと知っている。
ルールを守ることは大事だけど、世の中いろんな
人がいるし、自分の考えが正しい、と相手に強要
するのは間違っていると理解している。
大人になって、長い年月をかけて、見えてくる
ことがある。
その人の立場。人との関わり方。世の中を柔軟に
渡っていく考え方。反省も失敗も山のように
しながら、これまでやってきた。
子供のまま、なんて当然無理な話なんだけど、
責任感というものをあまり知らず、ただ好きな
ことをを思うままにできていることに、少し
羨ましさを感じる。
あの頃は、素直に喜怒哀楽を出せていたな…と。
「子供のままで」
たまらなく好きで。
いつも目で追って、話ができたら嬉しくて。
告白したけど、届かなくて。
それでも、諦めきれなくて。
二度ほど、気持ちを伝えた。
止まらなかった。
でも、だめだった。
あれほど、気持ちをわかってほしいと
伝えたときがあっただろうか。
迷惑に思っていたかもしれない。
でも、気持ちを抑えることはできなかった。
「愛を叫ぶ。」
考えてみると、蝶って、見かけなくなったなぁ。
ヒラヒラ、ヒラヒラ。
花の上を舞っている。
春の訪れを感じる。
細かく羽ばたきながらも、ゆっくりと飛んでいく
その姿はきれいだ。
ちょっと、見てみたくなった。またどこかで
舞う姿を見てみたい。
空にきれいに映えている様子が目に浮かんだ。
ヒラヒラ、ヒラヒラ。
「モンシロチョウ」
あの人との思い出は、楽しかったこともいっぱい
あるから、そういう意味で忘れたくはないかな、
と思う。朧げになっていても、そのなかには、
笑顔で過ごした私がいる。それを無視するのは
違うと思うし。
ただ、人間は忘れていく生き物だから、
いつかこの先、今のこの気持ちを忘れていくことが
あるのだろうか。
それは少し、寂しいな。
「忘れられない、いつまでも。」
一年後、私はどうしているだろう。
ケガや病気もなく元気でいるだろうか。
今のように仕事で悩んでいるだろうか。
私は、相変わらずだろうか。
一つ、もし変わっているとしたら、
マインドフルネスを身につけているということ。
自分を否定や非難をしたとしても、
そういう自分を受け入れ、過去や未来を考えて
いる心を、「今、この瞬間」に優しく戻す。
それができていたらとしたら、普段から、何も
変わらないと思っている自分の内面が、少し
今と変わっているかもしれない。
まあでも、あまり深く考えないでいよう。
とりあえず、平凡でも健康で過ごしていることを
願おう。
「一年後」