マグカップ。朝のインスタントコーヒーや、午後のおやつの時の飲み物を入れるのに使っていたけれど、今は専らタンブラーを使っている。
持っているマグカップが少し小さめで、あまり容量が多くないからだ。
職場にも一つ置いてあるけれど、こっちも使う機会は少ない。たまに皆で「お茶しよう~」の時に、これまたインスタントのスティックコーヒーを入れたりする。普段は、各自水筒を持ってきて、仕事中にちょくちょくお茶を飲んだりする。
改めてみてみると、マグカップって使わなくなったな。でもちゃんと取っておいてある。何かの折に、使う機会があるかもしれないしね。
「マグカップ」
I love…
その先は、言ってくれなかったね。
でも、気づいた。私だって、あなたに言ってなかった。
「I love」
眠れない、と何度も寝返りを打っていたが、いつの間にか眠りについていたらしい。目が覚めると、雨の音が聞こえた。
ぼんやりとした頭で雨音を聴く。サアサアと静かな音が、僕を眠りの世界に誘う。雨音に包まれて、僕は再び心地よい世界へ沈んでいく。
「雨音に包まれて」
私の名前には、「美」という字がついている。
まあ、ありきたりな字だ。「美しい子になりますように」の願いが込められているのだろう。
顔も心も美しくなっているか、とは難しい話だ。
どちらも大して美しくは無い。外見にコンプレックスもあるし、性格もとても素晴らしいと言えるものでも無い。
美しい、ってなかなか大変なものなんだな。
「美しい」
どうしてこの世界は、こんなに色褪せているのだろう。
あなたがいないだけで、私の世界はこうも変わってしまうのだろうか。
「どうしてこの世界は」