まにこ

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1/18/2025, 11:37:35 PM

身を切るような寒さで目が覚める。
カーテンからは漏れ出る朝の光。
さて、毎朝のルーティンを始めないとな。
水道を捻る。冷たい、シャキッとさせられる宇宙の水。
それを手のひらで掬って顔をバシャバシャ洗って、完全なる脳の覚醒を促す。
今日も一日を始めよう。

1/17/2025, 10:41:40 PM

風の噂であの子が結婚したと聞いた。
僕では幸せに出来なかったあの子が、どこかの誰かのものになったのだ。
嗚呼、喜ばしいのに涙が止まらない。
嬉し涙、いいやこれは。
いっそ知りたくなかったこれは。
風の噂に振り回される僕と君。
「あなた、起きて、あなた」
ハッと目が覚める。
隣にはあの子、ならぬお前がいるではないか。
「酷い汗、魘されていたから起こしましたよ」
「嗚呼、起こしてくれてありがとう」
夢から覚めた現実ごと、お前をぎゅっと抱き締めた。

1/17/2025, 12:54:02 AM

私は、あの日に思いを馳せることしかできない。
当時私はまだまだ子どもで、記憶には何も残っていない。
親から語られる当時の話をきいてどこか他人事のように思う。
それでも決して風化させてはならないのだ。
天変地異、人の力の遥か遠く及ばぬところで、神は災いを起こす。
人間なぞほんのちっぽけな存在なのだ、そう言われているようで。
嗚呼傲慢な人の子よ、ゆめゆめ忘れるでないぞ。
この世にはどうにもならないことがあるということを。
そしてそれは、手と手を取り合って修復していくしかないということを。

1/15/2025, 11:26:05 PM

あの日、墓場で運命の赤ん坊を抱きしめた時に全てを思い出した。
この子は必ず俺が守らねば、そう決意したと同時にもう一人の大事な存在に気がついた。
愛とは何かを説いてくれた、大切な相棒。
お前は今、どこにいる。
東京に戻ったら酒を酌み交わそうと約束したではないか。
嗚呼もう一度お前に会いたい。

1/14/2025, 10:34:12 PM

ようやっとここまできた。
中々首を縦に振ってくれなかったあなたの心を手に入れて、そこから少しずつ少しずつあなたに触れて。
心も身体も徐々にとろとろに蕩けていく様は見物だった。
肌と肌とが直接触れる。あなたを隔てるものはもう何も無い。
普段は隠された花園にそっと指を沈めた。

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