1/13/2025, 1:04:06 AM
「大きくなったら結婚しようね」
あの時確かに約束してくれましたよね。
だから私はあの夢を叶えに来たのです。
嗚呼泣かないで、私だけのお兄ちゃん。
1/11/2025, 11:46:45 PM
しっとり汗ばむ肌と肌。
今の二人を隔てるものなど何も無い。
ただただ熱と熱を分け合って交換して。
心の中に沸き起こるあたたかな気持ちに名前を付けるなら、いや、そんな月並みなことを考える必要なぞない。
今はただ、お互いに抱き締めあっていたい。
1/10/2025, 11:35:41 PM
多分、それは前を向いて前だけ歩んで行く者だけが手に取れるものなのだ。
後ろを振り返るな、耳にタコが出来るほどよく聞く言葉である。
しかし私は今の道は、全て過去の出来事から切り開いてきたと考えている。
障害を持つ者の家族として生まれ、世の動物福祉に憤る。
それが今の私の歩みを形作っている。
未来への鍵は必ずしも前にあるとは限らない。
1/9/2025, 11:31:26 PM
手を伸ばせば一つくらい取れそうなのに、いくら伸ばしても届かない。
ケチ。たくさんあるのだからひとつくらいくれたっていいじゃない。
嗚呼、またひとつ零れ落ちるのは流れ星。
夜を優しく彩る輝きはいつだって儚いものなのだ。
ならば取りに行けば良い。
水面にはキラキラが降り注ぎ、私を闇の底へと誘う。
嗚呼、見つけた。ここにあった。
吸い込まれるように私は海へと飛び込んだ。
1/8/2025, 11:50:06 PM
「は、い……もしもし……ッん、おっ、世話になっております……っぁ、れ、例の件、……ッにつきまして、はッ、え、あッ、す、みませ……っ、少々風邪気味……っん、でして……ッ、」
「あれ?風邪なんてひいてました?」
仕置きとばかりに電話の時も繋がったまま、話をさせている癖に何を今更白々しい。
しかし言い返すことも勿論難しく、今は只管この拷問のような時間を耐えるしか無かった。