手を伸ばせば一つくらい取れそうなのに、いくら伸ばしても届かない。ケチ。たくさんあるのだからひとつくらいくれたっていいじゃない。嗚呼、またひとつ零れ落ちるのは流れ星。夜を優しく彩る輝きはいつだって儚いものなのだ。ならば取りに行けば良い。水面にはキラキラが降り注ぎ、私を闇の底へと誘う。嗚呼、見つけた。ここにあった。吸い込まれるように私は海へと飛び込んだ。
1/9/2025, 11:31:26 PM