ロングライター

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7/21/2024, 11:56:01 AM

すまなかった。

別れ際に、私は言った。
バカなことを。謝ったところで、幸せになる女など、居はしないのに。

すまなかった。申し訳なかった。

心のなかでもう一度言った。楽しかった日々が、もう二度と戻らないと悟ると、自然と涙が流れてきた。本当は、謝りたい訳などではない。

ごめん。でも、ありがとう。

なるべくきれいな言葉で終わろうと、必死に言葉をつくろった。きっと誰かがあなたと結ばれる。それが私ではなかっただけだ。
ただ本当に伝えたいことは、喉から出かかっていた。謝りたいわけではなかった。感謝をしたいわけでもなかった。この言葉以外に、必要な言葉なと、男女の間には存在しない。しかし人は、その言葉をいつも、必要な時に言えないものである。

愛していた。

結局言えなかった。

「今一番欲しいもの」

6/26/2024, 11:26:37 AM

いつか会えると思っていた。

君より良いと、思える人を

どこでも出会えると思っていた。

君より良いと、思える人を。

別れの帰れ道、そんな呑気なことを考えていられたのは、若かったからである。

途方もない、不確かな未来に、無限の出会いがあると、思えたのは、若かったからである。

雨が降っていた。渋谷のセンター街スクリーンの前、タクシーを降りた。傘をささずに帰った。

私は忘れない。君と最後に会ったその日を。

6/25/2024, 2:23:19 PM

人の心はきっと繊細な花に似ている。

栄養を与えられなければきっと簡単に萎れてしまうだろう。

一見華やかで美しい花も、

誰かの太陽を浴びなければその美しさは消えるだろう。

自分も誰かの太陽になれればいいなと、

私は思う。