いつか会えると思っていた。君より良いと、思える人をどこでも出会えると思っていた。君より良いと、思える人を。別れの帰れ道、そんな呑気なことを考えていられたのは、若かったからである。途方もない、不確かな未来に、無限の出会いがあると、思えたのは、若かったからである。雨が降っていた。渋谷のセンター街スクリーンの前、タクシーを降りた。傘をささずに帰った。私は忘れない。君と最後に会ったその日を。
6/26/2024, 11:26:37 AM