かなで

Open App
5/23/2023, 10:44:03 AM

逃れられない呪縛

「人様に迷惑をかけないように。そして人に優しくありなさい」
そう言って育てられてきました。
迷惑をかけないように、人にやさしく、困った人に手を差し伸べできたつもりです。
でも…助けてと上手に言えない人になってしまった気がします。
迷惑ってなんだろう。困ってる人は助けを求める時、迷惑なのかもとか考えたりするのかな…そしたら私は困ってると言えない。
自分が手を差し伸べることに躊躇はないが、差し伸べられる手を上手につかめない。

なので自分の息子には「迷惑かけてもいいから生きなさい。持ちつ持たれつだよ。」と言ってます。
まあその迷惑の度合いにもよるかもですが、助けてと言える人になって欲しい。そして助けて貰ったぶん、誰かの助けてのシグナルに気がついて手を差し伸べられる人になって欲しい。そう思っています。

ただ…まずは目覚ましで起きられる人になろうか。君の部屋から聞こえる目覚ましの爆音。そろそろ苦情がくるレベルです。

5/6/2023, 1:38:55 AM

君と出逢ってから、私は


君が生まれてから
幸せの概念がかわりました

毎日幸せになりたい
なにかいい事ないかなと
眠りについていた私が
君と過ごしていくうちに
何事もなく一日を終えることに
安堵と幸福を感じるようになりました

神社で願い事をする時に
あれもこれもとお願いごとを
していた私が
君の健康と日々の感謝を
するようになりました

親というのは
なかなか楽しい?お仕事です

ぶつかることもまぁ楽しみましょうか
本日も起きない息子とバトル開始です








3/26/2023, 11:22:49 AM

ないものねだり


私には息子が1人います。産まれた時は元気でさえあればいいと願っていたのに、育っていく中で、優しくあって欲しい、素直であって欲しいと思いが募り、運動が出来たら、勉強が出来たらと少しづつ欲張りになっていきました。
自分が子供の時、あんなに嫌だった親の期待だったのにね。
親になって思うことはやっぱり沢山あって。 でもね根底は「幸せになって欲しい」なんですよね。幸せになって欲しいためのオプシ ョンが勉強だったり運動だったりなのかな?
本人は望む望まないは別なんですよね。
ただ母ちゃんはね、あなたが幸せならきっといいんです。生きてるだけで丸儲け。

色々悩むことも辛いこともたくさんあると思うけれど、どうかあなたの毎日が幸せの積み重ねでありますように。


3/15/2023, 10:38:39 PM

星が溢れる

星の凄さに息をのんだことがある。
地震で北海道中がブラックアウトした時である。
ガスは使えたが電気が全く使えない。となると照明だけでなく湯沸かし器もガスコンロだめだった。カセットコンロと鍋でなんとか米をたき、調理した記憶がある。
家の中でさえ混乱しているのに、外に出ると信号が動いていない。大通りの大きな交差点は警察の方が手信号で誘導してくれた。本当にありがたかった。小さい道は互いに譲り合った。
部屋の中小さな照明を頼りに夕食。ふと窓をみると明るさに気がついた。
外に出ると、みたこともない満点の星空。
プラネタリウムでもない、こんなことがない限りみることができなかった星空でした。


2/3/2023, 9:21:01 AM

勿忘草


以前にも書いたことがあるが、私は認知症外来で看護師として仕事をしている。
毎日の暮らしでいろんなことが少しづつできなくなっていく患者さんと家族をサポート出来ればと日々思っている。

今回はある家族の話。
患者様であるお母様と娘さんが予約の日でした。
先生の診察前に症状を本人や家族に聞き取りをしていた時のこと。お正月後の診察だったので、「お正月の思い出は何かありますか?」と問いかけた。
すると患者様は「毎年餅つきをします。まあ杵と臼ではなくて器械ですけどね。」と教えてくれた。
たくさんのもち米を蒸して、鏡餅とのし餅を沢山作って配るらしい。大変だと言いながらとても嬉しそうに話していた。
すると娘さんが「うちの娘がね、ばあちゃんの餅は本当に美味しかったんだって気がついたって言ってたよ」と話し始めた。
遠方で暮らすお孫さんが、小さい頃から手作りのもちを食べていてその味が普通だと思っていたが、初めて市販のもちを購入して食べたら味の違いに驚いたそうな。
その話を聞いた患者様の本当に嬉しそうな顔。そうかい、そうかいと何度も頷き嬉しそうだった。
その後、娘さんと2人で話をする時間になると、こう切り出された。「母はもう餅を1人では作れません。もう何年も。ほとんど私がしたんです。でもね、ちょっぴりでしたけど作ったんですよ、一緒に。」と。少し寂しそうだった。
認知症では過去の記憶を今の記憶のように話すことがある。今回もそうだったのだろう。でもきっと患者様にとって、娘さんにとって餅つきは大事なエピソードなのだ。
お孫さんにとって美味しいもちはきっとおばあちゃんの手作りの餅。その時の餅つきの風景も。

忘れないでほしい、忘れたくない記憶。できなくなっていく日々。できないことも忘れてしまう。
その分娘さんがお孫さんがおばあちゃんの餅つきのことを語っていくのだろう。





Next