あかねいろ

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9/21/2025, 12:47:42 AM

既読がつかないメッセージ

「ごめんなさい」
送ったメッセージに、一向に既読はつかない。

世の中、謝っても許されないことが
あるんだって知った。

9/20/2025, 6:18:27 AM

秋色

秋は、気温はちょうど良い。
服装も、厚過ぎず、薄すぎずで過ごしやすい。

しかし私は、秋が苦手だ。
虫が苦手だからだ。

奴らは暑さが去った後に、
のっそりと姿を表す。

そして夜中には大合唱をして、その存在感を周囲に知らしめる。

夕方の公園なんて行ってみろ、
蚊に噛まれて全身痒くてかなわない。

今一度言う、
私は秋が苦手だ。

しかし困ったことに、
石焼き芋は美味しいのである。
栗ご飯も美味い。

あー困った。
私は秋が苦手なのに、食べ物は美味しい。

9/18/2025, 7:30:32 PM

もしも世界が終わるなら

もしも世界が終わるなら、
僕は何をするだろうって考えた。

しばらく考えたけど、
特に何も思いつかない。

家族や友人に挨拶するくらいかな。

あとはいつも通りの生活してそう。

幸せって、すぐ隣にあるもので、

何気ない日常が幸せなんだなと気づいた。

大きなあくびを1つ。

今日も元気に生きていきますか。

明日世界は終わるけど。

9/15/2025, 8:12:20 AM

君と見上げる月…

濃い血と硝煙、薬品の臭い。
肉のこげた臭い。膿んだ臭い。

いつになったら、この戦争は終わるんだろう。
思っても、口に出してはいけない。
祖国に残してきた家族が酷い目にあってしまうから。

傷口が痛い。

白いモノが蠢いている。

包帯で塞がれた片目じゃない方の目が、
夜空に浮かぶ月を見つけた。

もう自分は、家族のもとにも、君のもとにも戻ることはできないだろう。

異国の地で見上げた月は、
あの日、君と見た月そのままで。

君と見上げた月も、異国の月も、同じで綺麗だな。

彼は何かを呟いたあと、静かに目を閉じた。

9/9/2025, 5:29:29 AM

仲間になれなくて

機嫌よく挨拶。
にこやかに対応。
誠実に謝って、皆んなで飲み会。

顔の表面はコロコロと変わるのに、
心は何も感じていない。
仮面を使い分けて、笑った顔、怒った顔。

今目の前にいる同僚だって、
きっと何個も仮面を使い分けて生きているんだろう。人間はそういう生き物だ。
右手で握手して、左手で殺し合う。
そんな矛盾が、平気な顔でできる生き物。

きっとみんな、誰も仲間になれなくて、
でも心は仲間を探しているんだろう。

仮面を被ったままじゃ、仲間なんてできるわけないのに。

わかりきったことなのに。

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