記憶の一部になって、隣に君はもう居ない。
君と見た季節がまたやってくる。
忘れたはずの想い出がまた、
私の心を虚しくさせる。
私は君の面影を想い出し、
今日もひとりで寂しいと思ってしまう。
逢いたい。
君と見た景色に立ち止まり
私はまた心を奪われていく。
君の面影を空に映し出す。
君と見た景色を横目に私は今日も歩いている。
子供の頃はどんな夢でも
叶えられると思っていた。
夢を見る事が当たり前で、
色んな夢を描いた。
大人になるにつれ
自分が出来る範囲を知った。
叶わぬ夢を見る事が減って
自分が出来る範囲の夢を見た。
いざ大人になれば
叶わない夢のほうが多い。
機械の様に繰り返す毎日に
夢を見ることすら忘れていった。
大人になり限りあることを知った。
子供の夢は無限
大人の夢は有限
花の香りと共に散りゆく花弁は
此処に居た事を忘れないでと云う
咲き乱れれば『美しい』と云う
舞い散る花に『儚い』と云う
道に散らばり『綺麗』と云う
そうしてまた逢う日まで忘れてしまう
私は此処には居ない
君の記憶の中に居る
忘れないでいて欲しい
願いが1つ叶うなら
『もう一度だけ逢いたい』
時間はどんな事も解決できるが
貴方の事は解決できない。
貴方の時を留められたなら
この願いは叶うのにね。
いつしか想い出せなくなって
貴方が此処にいた事も
きっと忘れてしまう。
忘れてしまう前に、もう一度だけ逢いたい。
もし魔法が使えたらどんな力が欲しいですか?
私は自然を操れるようになりたいな。
風を操れたなら
飛行機を安全に目的地まで
送り届けられるように。
水を操れたなら
人々の命と生活と思い出を
失うことが無いように。
炎を操れたなら
豊かな大地を燃やし尽くさぬように。
こんな力が使えたら哀しみは減るのかな。
自然災害を止めることは出来ないが
きっと変わらず未来は在り続ける。
何度も乗り越えてきた事が魔法のようだ。