蝉にすら舌打ちする
心の狭い十七歳の真夏
地球が終わりそうだと
暑さに悲鳴をあげる午後三時
白線の上だけ歩くと決めて
足元から 世界は広がった
なのに見える先は まるで陽炎
揺れて溶けて 掴めない現実
誰かの笑い声が風に乗り
夏はいつも 誰かを置いていく
それが記憶
わたしの真夏の記憶
騒がしい色を引き連れて
夏が帰ってこようとするから
朝はまだ六時にもならないと
分厚いカーテンで僕をも騙す
それでも夏の明るさは
勝手に侵入してきて
まぶたの裏で踊りだす
ただいま ただいま
ただいま ただいま
窓を開けたら負けになる気がして
僕は逃げるように冷気を求めた
あたしと君との間には
少しだけ緊張した空間
炭酸しゅわしゅわから
ぬるくなるまでの空間
もともと無口な君だったけど
さらに言葉を
飲み込んだままにしているね
ふたりの間には1本の炭酸瓶
ふたりの空気が少しずつ膨らんで
弾ける前の静けさみたいな感じ
浮かんでいる言葉はきっとおなじ
だけど今だけは
泡と一緒にそっとしておきたいの
小瓶につめた本当の想いを
波がさらうのを見つめてた
流れ着いて小瓶をあける人は
きっと別の誰かだと知っているけど
そうしたかったの
受け取ってくれる人よ
知らない誰かよ
ただ受け止めてくれないかしら
それだけで 今日を生きる
理由になるから
ただ静かに頷いてくれないかしら
それだけで 明日を望む
力になるから
今がそのチャンスだと
飛び込んだ先で
計画してきた人生設計は
水の泡となる
それでもいいのだ
だってその「今が」
タイミングだったのだから
思い切り良く
飛び込むことに意味がある
成功するかどうかなんて
誰にも分からないし
分からなくてもいい
心の声を信じて
行動してみよう
失敗したっていいじゃないか
またやり直せばいいだけさ
成功も失敗も
全ては経験値になる
だから怖がらずに
自分の感覚を信じて始めよう
人生は一度きり
後悔しないように
全力で生きてやろうじゃないか
そう思えたなら
もう迷うことはないんだし