彼女は筆まめな人だった。
僕とは遠く離れているというのに、もう先生と生徒という間柄でもないのに、毎月はがきを送ってきた。
『こちらは桜が見頃です』や『最近こいのぼりを上げるお家も少なくなりましたね』など、季節のことから始まって彼女の近況が綴られている……毎回そんな感じだった。
そのはがきが来る度に僕は絵はがきを買って、同じように近況を綴っていた。
だけど、ある時からパタリとはがきが来なくなった。
丁度その頃僕も仕事が忙しくて気にはなりつつも何もしなかった。
そして、仕事が一段落した頃だった。
彼女の訃報が届いたのは。
僕は急いで有給を取って新幹線に飛び乗った。
棺の中で眠る彼女は最後に会った時よりも痩せてたけど、いつもの優しい笑顔を浮かべていた。
告別式が終わった後、彼女の娘さんから分厚い本を渡された。
それは十年日記だった。
娘さんは言った。この日記をあなたに贈ります。母もそれを望んでいるだろうから。と。
最初はもちろん遠慮した。だけど押し切られる形で受け取ることになった。
……あれから数ヶ月経つけど、未だに開く勇気が持てない。
僕なんかが彼女の思いを覗き見しても良いのだろうか。
そもそも僕なんかが受け取っても本当に良かったのだろうか。
そんな思いがグルグルと巡る。
引き出しに眠る閉ざされた日記はそんな僕を見て何を思ってるのだろうか。
あなたらしいわといつものあの顔で笑っているだろうか。
……それすらも僕の思い上がりかもしれないけど。
お財布に木枯らしが吹いてすかんぴんである……
お引越しってお金かかるよねぇ……
ま、無いならまた貯めれば良いだけの話。
月曜からお仕事頑張るぞー!
昨日の夜からの荷造り&引っ越しがようやく落ち着いた。
お題のことを考える暇、というかスマホを触る暇すらなかった。
……こうして一段落してやっと自分の好きなことができる。それが無償に嬉しい。
お題の『美しい』が欠片もない文章になってしまったが、たまにはいいだろう。
……まあ滅多にこんなドッタンバッタン大騒ぎは起こらないと願いたいが。
何度も何度も世界滅亡の危機に陥る。
それくらい強大な力を持つ者が多いということなのだろう。
……もちろん自分や勇者のように世界のために力を使う者もいるが。
しかし力を持つ者はその力ゆえに世界を滅ぼすという手段を取れてしまうのだろう。
冥王に大魔王に竜族の神に時を操る者……
思想も能力もこれまで生きてきた道だって違うのに、
なぜ滅ぼすという結論に辿り着くのか。
そういう者たちが行き着く先がそこなのか?
それともこの世界は呪われているのか?
……もしくは、自分が呪われているのかもな。
運命の神というものに……
§
元ネタはドラ◯エ10です。
あの世界、滅亡の危機に瀕しすぎでは……?
あと主人公、運命の神に愛されすぎでは……?
まあオンラインゲームだからと言ってしまえばそれまでですが。
どうして人のものなのに、あなたは奪ったのですか。
どうして自分のものだと叫んでいるのに、あなたは知らんぷりができたのですか。
どうして取り返そうとしただけなのに、あなたは傷つけることができたのですか。
……どうして。
どうして、そこまでして欲しかったそれを、あなたは簡単に捨てることができるのですか?
どうして、最後まで大切にしなかったのですか。
自分のものじゃなかったからですか。
……そんなの勝手が過ぎるじゃないですか。
そんなんだからこうして牙を向かれるんですよ。
聞いていますか、母さん。父さん。
§
元ネタは悪ノPの『置き去り月夜抄』と『moonlit bear』です。
どちらも物語性のある楽曲なので、興味があればぜひ聴いてみてください。