街
私の街は不思議だ。
うさぎは二足歩行で立って歩いているし、
犬は人の言葉を使っている。
レストランに行って出てくる料理は魔物のお肉を使っているし、
飲み物の中には目玉に似ている野菜と言われているものが絶対に入っている。
でもその野菜は、今までに食べたことのないような食感がする。
そして、日に日に私の周りの人が変わっている。
でも私は、この変な街から出ていきたいとは思っていない。
────さぁ、あなたも、こっちの世界においで
やりたいこと
死ぬまでにやりたいことリストを作ってみることにした
□お店で「こっからここまで全部ください」をする。
□全世界の美味しいスイーツを食べまくる
□地球一周をする
□彼氏を50人作る(?)
□世界中の本をすべて読む
いくつか書き出してみたが、どれもこれも規模が大きすぎてやれそうにない。
私はこれを書いた紙をくしゃくしゃに丸め、ゴミ箱に放り込んだ。
そして、新しい紙を取り出してこう書いた
□死ぬときには世界で一番幸せだったと胸を張って言えるようにする。
私はこの紙をそっと引き出しの中にしまった。
朝日の温もり
朝起きたら、まずカーテンを開ける。
そして冷え切っていた寝室を朝日で温める。
外に出たら深呼吸をする。
そして外の温かい空気を吸う。
そして、好きな人に告白している私を、朝日だった太陽は暖かく見守ってくれる。
岐路
恋愛。それは、人生の大きな分岐点だ。
これは、そんな分岐点に立たされた一人の少女の話。
あの人は今日も素敵だ。仕草一つ一つが男子とは思えないほど可愛くって、つい目で追ってしまう。
そして、あの人は学校で本を読んでばかりの私にたくさん声をかけてくれる。さらに馬も合う。とっても理想的な人だ。
でも、その人は両親の仕事の都合で遠い遠い学校に転向することになってしまった。
私が悲しいよというと、僕も悲しいと返してくれた。
でも、人気者な彼はすぐに他の人に囲まれてしまった。
帰る方向が同じ私達は、きっと人生で最後になるであろう二人で下校をした。
とにかくたくさん話した。
どこに行くとか、もし戻ってきたら思い出話をたくさんしてやるとか。
そして、君のことが好きだったよと。
そう言われた。
そして、付き合いたいとも言われた。
あぁ、これが、幸せになれる道。
私は心からそう思った。でも、私達はまだ中学生。客観的に見れば、ただのお遊びにしか見えないだろう。
でも、本当に彼のことが大好きだった私はこのことが嬉しくてたまらなかった。
しかし、私はそれを断った。
世界の終わりに君と
世界の終わりに君と恋をしたい。
色んな所行きたいし、初めてのこともたくさんしたい。
でも、君は僕のことなんか見てないもんね。
せっかくなら私はあの子と世界の終わりを迎えたい。
一緒にご飯食べたいし、私の知らないことをしたい。
でも、あなたと私は世界で一番距離が近いけど、世界で一番距離が遠いところにいるから。