あなたと出会い、あなたに恋をし、
色んな初めてを経験した1年。
大人の世界の美しさと寂しさをこの目に映して、
知らない自分と出会った。
振り返ればなんだか、笑っている時間が多かった気がする。
こうやって歳を重ねていくほど自分が成長して、
関わる人が増えていくたびに少しづつ、
私自身が変わっていく感覚を覚える。
でもふと頭をよぎる存在が、
いまだに私の全てを握っている気がした。
だって記憶を辿ればそこにはいつも、
君を失ったあの頃の私とそっくりの自分がいるんだもの。
あぁやっぱり、人は簡単には変われないのね。
君はとっくに捨てたのに、
私は君みたいに強くなれなかった。
この1年で私は君じゃない別の人を好きになった。
なのにいつもどこかで君の面影を探し続けていたんだから。
もうすぐ年が明けるのね。
やっぱり今年も、君は戻ってこなかった。
___1年を振り返って
変わってしまったのは君だけじゃない。
変わってしまったのは、きっと私も同じ。
___変わらないものはない
あなたと見たあの大きなクリスマスツリー。
あなたと歩いたこのイルミネーションが照らす道。
私の冷たい手を包み込むあなたの大きな手を、
こんなにも温かいと感じたのは初めてだった。
私の先を歩くあなたの逞しい背中に、
これほど安心したのはいつぶりだろう。
その瞳に私だけを映し出して、
私のことだけを考えて微笑むあなたを、
私は久しぶりに思い出した。
やっぱり、ずるい人ね。
少年のようなその無邪気な笑顔で、
一体いくつの嘘を無かったことにするの?
何もかも忘れさせてしまうような優しい手つきの裏に、
一体どれほどの闇を隠しているの?
私を惨めにさせるのが得意なあなたは、
私を喜ばせるのも上手ね。
だから私はいまだにあなたを捨てられないのよ。
ねぇ、私たちみんなからはきっと
普通の幸せそうな恋人に見えるんでしょうね。
それならいっそこの聖なる夜くらい、
みんなのように私のことも騙して。
本物の恋人にはなれないんでしょ?
こんなにも特別な日にかぎってあなたは、
私に口付けすらしないものね。
___イブの夜
知ってるよ。
君と見る空が1番綺麗だってこと。
晴れじゃなくたっていいの。
満天の星なんて見えなくたっていいの。
君が私のそばにいてくれるなら、それだけで充分だから。
空が映し出すのは、いつも幸せなものとは限らない。
だけど君のことを考えながら見る空はいつも、
私を優しく包み込んでくれるのよ。
たとえ離れていても、
見上げたこの空を君も同じように見ているなら、
私たちはどこかで繋がっている気がするの。
ほら見て、今日はいい天気ね。
___大空
あなたといると寂しいの。
自分勝手に私を呼びつけて甘い嘘で弄んで、
そうやって私を手の上で踊らせていい気になって。
どうしていつもあなたの願いしか叶わないの。
私は側にもいてくれないあなたのことばかり考えて、
馬鹿みたいじゃない。
ねぇ、やるだけやったら私はもういらない?
いつもほったらかしなのに、
こんな時までそばにいてくれないの?
こんな暗い部屋に私を1人残して、一体どこに行くの?
分かってるよ、
寂しいって引き止めたらまた"ごめんね"って言うんでしょ。
苦しいのは私なのに、
泣きたいのは私なのに、
自分が1番辛いなんて顔しないでよ。
お願い、置いていかないで…。
___寂しさ