#君の名前を読んだ日

「〇〇！この問題、解き方だけでええから教えて！」
そんなふうに、元気にあいつの名前を読んだあの日。思い出すと、いつも吐き気がする。
そいつは、私の親友のことが好きらしい。誰が誰を好きになる、とかは自由だと思う。
でも、そいつは親友のことが大好きで、間違った「好き」の伝え方をしていたのだ。
私が一番忘れられないのは、「自分の私物を使って、親友に使わせた。」ということだ。
具体的に言うと、それはクシなのだけれど、自分のクシで親友の髪をとくのだ。
意味がわからない。それで親友が嫌な気持ちになっていると、気づかないのだろうか。
だって、まだ両思いでもない、ただの片思いが、だ。
付き合っているカップルがそんなことをしているのであれば、微笑ましい光景だと思う。
しかしこれはどうだ。一方的に「好き」を押し付けているだけではないか。
許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。
私の親友を、よくも傷つけたな。
私は許さない。あいつの間違った行動を。私は忘れない。親友の泣きそうな顔を。

#空に溶ける

雲が、溶けていく。
蒼い蒼い空へと、溶けていく。

鳥が、飛んでいく。
蒼い蒼い空の彼方へ、飛んでいく。

声が、吸い込まれていく。
蒼い蒼い空に、吸い込まれていく。

私の苦しみが、剥がれていく。
蒼い青い空が、剥がしてくれる。

空が私を救ってくれる。
青空が、私の心を晴れやかにしてくれる。

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これから、投稿頻度少なくなりそうです。
すみません💦

#まって

私の幼馴染の咲良は、何でもできる。
小さい頃は、同じようなところで、同じようなことをする、
そんな生き方をしていた。家も隣同士だったから、近所の
人達にはよく知られる仲良し２人組だった。
中学に入って、２人で吹奏楽部に入った。
１年生の頃は、ふたりとも同じような実力だった。
２年生になって、咲良の演奏は急にうまくなった。
私だけおいていかれた。咲良は私をほっていった。
一緒に頑張ろうって、夢を叶えようって、言ってたのに。
その時から、私たちの間には見えない壁ができた。
仲良かった頃のことを引きずっている私とは反対に、
咲良は、いつもキラキラした笑顔をしていた。
まってよ、咲良。なんで私を追い抜かすの。
なんでよ、咲良。
まってよ、まってよ。一緒にいてよ。

#まだ知らない世界

「よし、チェックっと。」
私は、探検家だ。5年間、いろいろな場所を旅している。
私は、好奇心旺盛で、気になったことは絶対に調べ尽くしたい性格だ。
それはまあ、私の長所とも言えるし、短所とも言えるだろう。
今日私は、ずっと気になっていた洞窟を探検した。
それはもう大変なことだったけれど、こうやってチェックを
付けるのが楽しみでやっていることだし、よしとする。
あ、チェックっていうのは、その日の目標を達成できたら付けるんだ。
ノートにこうやって、☑って書いていく。
自分にないパーツを当てはめていく感じっていうのかな。
新しい世界を知っていく感じっていうのかな。なんて言ったらいいのかな。
この達成感を表せる言葉は、多分この世にないだろう。
まぁそんなわけでこの冒険は私にとってなかなかやめられるものではない。
やめられない、とまらない、だよ。まさに！
でも、5年旅した私でも、まだ知らないことがたっくさんあるんだ。
だから私は、これからも旅をし続けるよ。
“まだ知らない世界”を知るために。

#光り輝け、暗闇で。

ばあばが、行方不明になった。もう、何も見えない。
すべてが黒く塗りつぶされているようだ。
私の両親は、私が幼い頃に、事故でなくなった。
ばあばは、私にとっての母であり、父でいてくれた。
そんなばあばがいなくなるなんて、なんで？
だって、私もばあばも、何も悪いことしてないよね。
神様って、なんて残酷なんだろう。
その日は、倒れるようにして眠った。
夢で、ばあばが出てきた。なにか喋ってる。
なに？ばあば。そっと耳を澄ます。
「今は、人生が暗闇のように感じるかもしれない。
　でも、その悲しみに勝ったとき、誰かが見つけてくれる。
　光り、輝き続けるんだよ。私はここにいるよって。
　だから今は、『光り輝け、暗闇で』！！」