「心のざわめき」
「犯人はあなたですね。王子様。」
私は名探偵。どんなことでも解決してみせる。
いつものように名台詞を言ったけれど。
…なぜかモヤモヤする。
正しいことをしているはずなのに。国のために推理しただけなのに。
ふと、犯人の顔を見ると、悔しそうな、悲しそうな表情をしている。
まただ。心がモヤモヤしている。自分のことのように感じてしまう。
そうか。私は、してはいけないことをしてしまったのだ。
探偵がしてはいけないこと。―――そう、犯人への『恋』を。
私はこの気持ちを隠し通さなければならない。
零れそうになる涙をこらえて、私は王子に背を向け、歩き出した。
『君を探して』
はあ、疲れた。
歩きはじめてからどれくらい経っただろう。
まだ見つからない。たしかにここのはずなのに。
何を探しているかって? 分からない。
自分が何を探しているのかも分からない。
でも、何かを探していることだけは確かだ。
今、なんだコイツって思ったでしょ。
でも、真剣に探しているんだ。笑わないでくれよ。
あ、そんなことを言っていたら。
…やっと見つけた。探していたもの。
これで仕事も頑張れる。努力してよかったー。
そう、僕が探していたものは
――やる気だ!!
それと、5−3きのこ、告白頑張れ!
フレー、フレー、きーのーこ!(笑)
ちなみに、私は手紙で伝えて成功したよーん!
ある日、私は透き通っていた。
性格が、とかじゃなく、物理的に。
某人気イラストアプリで書いたら、
「不透明度:0%」というところだろう。
透き通っていると言うより透けている。
なぜだろう。目の前には自分が横たわっている。
血だらけにになって、血にまみれて。
…もしかして私、死んだ?まだ14歳なのに?
え。こんなことってある?じゃあ今の私は幽霊?
ちょっと頭の理解が追いつかない。
まだ、たくさんしたいことあったのに。
彼氏と世界一周旅行したかったのにぃ!
もう!なんでよ!結局何にもできないじゃん!
…ま、今更キレても意味ないか。
ということで。今生きてるみなさんへ。
やりたいことは今のうちにやっておいたほうがいいよ。
①
あー、地獄のような一日が終わった。
私はどこにでもいるサラリーマン。
上司はもはや鬼。いわゆるブラックだ。
どんなに辛いことがあっても、明日は来てしまう。
何度も何度も怒られて、何度も何度も労働する。
――そう、思っていたのに。
次の日、目が覚めると、世界は炎に包まれていた。
これこそ、本当の地獄だ。人々が叫び、苦しむ声がする。
もう、死んでもいいと思っていたのに、嫌になってきた。
死ぬのが怖い。もう一度、お母さんに会いたい。
でも、神様はそれを待ってくれない。
私は火に焼き消された。
②
ある日、転校生の男の子が来た。
初めて会ったはずなのになんだか懐かしい雰囲気だった。
彼はイケメン(?)らしく、女子からは黄色い歓声が聞こえる。
…でも、私にはそんな事どうでもいい。
クラスメートが一人増えただけで、私の人生が楽しくなるわけじゃないし。
今日、その男の子に、「放課後遊ばないか。」と誘われた。
断ろうと思ったが、、学級委員として、仲を深めようと思い、OKした。
放課後になり、2人きりで遊んだ。…正直、とても楽しかった。
純粋で可愛い、かつての私に戻れた気がした。
でも、楽しい時間ほど早く終わってしまう。気づけば自分の家に帰っていた。
もうクタクタだ。私は吸い込まれるようにして、眠りについた。
その日、夢を見た。昔飼っていた猫が出てきて、それが男の子の姿になる。
夢から目覚めたとき、やっとあの懐かしさの理由に気づくことができた。
転校生は、ちゃちゃまるに似ているんだ。もう会えない、あの飼い猫に。
残念だけれど、ちゃちゃまる本人にはもう会えない。
でも、この新たな出会いを大切にしようと思った。
【終わり、また初まる。】
今日も、先生に怒られた・・・。
塾のあゆみ先生はとても厳しい。
真面目に授業を受けているはずなのに、
「おいコラそこ!ふざけてんじゃねー!」
と、女とは思えない迫力で怒鳴ってくる。
そんな先生が、夜の公園で一人、空を見上げていた。
どうしたんだろう。あんな元気な先生が。
心配で、恐る恐る声を掛ける。 すると先生は、
「星を見ているんだ。勇気が出るから。」
と答えた。というか、それ以外話してくれなかった。
でも、そんな先生の意外な一面を知れて、嬉しかった。
それからというもの、私はよくここで星を見ている。
先生の言う通り、勇気が出るんだ。