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1/3/2025, 2:10:43 PM

持病のある無職の男、その夜彼は、寝れなかった。時計の針はいつの間にか朝方を指している。憂鬱な夜だった。小さいスクリーンに映る同世代を見ては、自分と比較し、自分に落胆するのがやっとだった。「俺はどうなりたいんだ。」天井にぼやく。到底返事など帰ってこない。かすかにカーテンから漏れる光がある。
もう別に寝なくていいやと、カーテンを開ける。やはり窓の向こう、日が昇り始めていた。こんなものを見たくて外に出る人もあるんだなと、彼はこの光に良い感情を見出せなかった。いつからだろう陽の光がサーチライトのように、人間を精査する光のように見え始めたのは。いっそ日に見つかって諦めてしまえたらいいと思うようになったのは。そう思いながら彼は、まだ日陰者でいいれればと願っている。

「日の出」

1/2/2025, 12:28:32 PM

抱負。この極寒で尚、その熱を帯びる程熱いのなら、何はなくとも君の人生は健全で、高尚なものだろう。
「冬でも極寒なんて、ほど遠いだろ?」君は聞く。
やはり、君の人生は健全だ。冬だから極寒なのではない。勿論冬であることはハクシャをかける要素にはなるが、根幹ではない。
政治に、社会に、人に、心に、数えもしない日の内に、冷気を感じるようになる。やがて、鮮やかな炎が弱くなってくる。ぱちぱちと細胞を燃やす音は語らなくなっている。焚べてきた木々が、灰になる。
灰は土壌と混同し、跡形もなくなっている。君もそうなると思うと、少しだけ寂しい。
「せめて、沢山焚べる木があればいいんだけど。」私がぼやく。
君は傾げて「なんだそれ。」
「まぁ、抱負を忘れない年にしてみろってことだよ。」
淡色、遠くの空をぼんやりと見ながら素直に伝える。

すり減ろうとも、若人は熱を帯び、痛み伴う程激しく弾け続けていたほうがいい。全ては焚べ続けている、今しかないから。


「今年の抱負」

1/1/2025, 2:47:31 PM

言うに容易い新年の抱負。叶わないにフルベットの婆(とり)が餌をやっている。奇行カラやってくる進展。安定に健全を感じている暇もない。「アハハハハハ」中学校の廊下で、少年少女が笑っている。目をやった僕が気まずくなって、赤面しながら階段を下る。踊り場で先生とすれ違うとさらに気まずく感じ、汗が湧いてくる。一階の廊下。友人が前から向かってくると、拍動が遅くなっていた。当人はまだ精神性発汗に熱を感じている。友人が指を差しながら言った。「理科室ならあっちだろ。」そうだった移動教室なんだった。勉強道具も別に持たずに理科室まで駆け出す。

「新年」