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抱負。この極寒で尚、その熱を帯びる程熱いのなら、何はなくとも君の人生は健全で、高尚なものだろう。
「冬でも極寒なんて、ほど遠いだろ?」君は聞く。
やはり、君の人生は健全だ。冬だから極寒なのではない。勿論冬であることはハクシャをかける要素にはなるが、根幹ではない。
政治に、社会に、人に、心に、数えもしない日の内に、冷気を感じるようになる。やがて、鮮やかな炎が弱くなってくる。ぱちぱちと細胞を燃やす音は語らなくなっている。焚べてきた木々が、灰になる。
灰は土壌と混同し、跡形もなくなっている。君もそうなると思うと、少しだけ寂しい。
「せめて、沢山焚べる木があればいいんだけど。」私がぼやく。
君は傾げて「なんだそれ。」
「まぁ、抱負を忘れない年にしてみろってことだよ。」
淡色、遠くの空をぼんやりと見ながら素直に伝える。

すり減ろうとも、若人は熱を帯び、痛み伴う程激しく弾け続けていたほうがいい。全ては焚べ続けている、今しかないから。


「今年の抱負」

1/2/2025, 12:28:32 PM