9/11/2025, 2:41:39 PM
ひとりきり
ひとりきりになりたい俺と、
ふたりで出かけたい君。
休日になると攻防戦が繰り広げられたこの部屋で、
今俺はひとりきり。
笑っている写真の中の君が、とても恋しい。
9/10/2025, 12:48:56 PM
Red, Green, Blue
客電が落ち、天井を突き破りそうな黄色い歓声が響き渡る。
私は赤、姉は緑、妹は青を灯す。
どんなに日常が嫌になっても、
ここにくればすべてを真っ白に照らしてくれる。
ありがとう、尊い世界。
9/9/2025, 12:23:29 PM
フィルター
「あんま気にすんな?
おまえの頑張り、俺はちゃんと見てたから」
そう励まされてから、
あの人が笑っても
あの人があくびしても
あの人がくしゃみしても
何をしていても可愛く見えるようになってしまった。
どうやら私の目には、特殊なフィルターがかかってしまったらしい。
9/8/2025, 2:35:17 PM
仲間になれなくて
一人でいることを選んだ
仲間は苦手
一人が好き
でも
この手でよかったらと
ある日私に差し出された冷たい手
冷たくて温かい手
その日から
さみしさを知ってしまったんだ
9/7/2025, 1:07:29 PM
雨と君
僕は焦っていた。
原稿の締め切りが近づいているのに全く文章が浮かんでこない。
しかも気分転換に散歩に出たら突然の雨。
はーあ、ついてない...
「おにいちゃんげんきないの?ママがくれたげんきになるアメあげる!」
店先で雨宿りしていた僕の隣には、いつの間にか、赤いカッパに黄色の長靴を履いた小さな子供が立っていた。
大きなキラキラした目で僕を見つめながら、
「あのね、ないしょだけどね、これからね、にじのたからものをさがしにいくんだっ!」
そう言うと、その子はパッと雨の中に飛び出していってしまった。
「あ、アメありが...行っちゃったな...」
不思議な子だ。ありがとな、“あめ”の妖精さん。
雨...虹...不思議な子供...か...
何か書けそうな気がして、虹のかかった雨上がりの道を、僕は勢いよく駆け出した。