高校の同窓会
俺はとある女子を見ていた
初恋の子だった
もう結婚しているし子供もいるから
今更どうこうなろうとか考えているわけじゃないけど
あの時のまま大人になったんだなぁって感じがした
私は引っ越していたからこの同窓会には
呼ばれないと思っていた
嬉しくてルンルンで会場に着くと
君がいた
私の初恋の人
引っ越す前に告白をしてくれた
本当はOKしたかったけど引っ越す場所が
あまりにも遠いから断った
今じゃ彼も私もそれぞれ幸せな家庭を築いている
後悔は全くないわけじゃないけど
今の生活はとても充実してるから
あの時OKしなくても良かったのかなって思った
「月が綺麗だったね」
「あの時、月をちゃんと見ていれば良かった」
風鈴がチリンと鳴りました
私は18歳になりました
身体が弱いからほとんど外に出たことがありません
家の窓から外を見てました
自転車で楽しそうにどこかへ行く小学生
近所のおばさん達の会話
窓越しにこっちを見る君
君は誰?
はじめましてだよね
また風鈴がチリンと鳴りました
私たちの出会いを告げました
初めて入った図書館
近所にあるところとは違って本の種類が多い
いいね
願い事だって!!
君はなにか願いたいことある?
私はね君が誠実に私に接してくれればいいな
って思ってるよ
今踏切を挟んだ向こう側で泣いている君に
言ってるんだよ?
まだ夏は始まったばっかりなのに
とても暑いからさ
この体ももう少しでぐちゃぐちゃになっちゃうよ笑
なんで君が泣いているの?
こんな風にしたのは君なのに...
虫が来ちゃったよ
私虫苦手なんだけどなぁ
烏も来たね
腕、持っていかれちゃった笑
なんでそんなに悲しそうに泣けるの?
私はずっと待っていたのに
君が別の女の子の方に行ってしまうから
私悲しかったんだよ
なのに君は私のことを...
本当に自分勝手なところ変わってないね笑
君を好きになってしまった私が悪かったかな?
色々考えたから疲れちゃった
いい夢が見れたらいいね笑笑
学校も学年もクラスも分からない
ただ登校する時の電車が同じだけの男の子に恋をした
話しかける勇気もないし話題もない
電車で彼のことを眺めるのが毎朝の楽しみだ
どうせ彼は私のことなんて眼中にないだろうから
この一生進展することのない恋を精一杯楽しもう
今日も彼の顔を見て心の中で好きだと叫ぶ
学校の近くの駅に着く
ふと空を見た時に空には雲がひとつもなかった
私は彼に
彼が好きだという感情に
この空に恋をしたんだ