友達の定義ってなんですか?
私にはよく分かりません
勉強みたいに答えがないからとても難しいと感じます
答えがあればみんなと同じようにできるのに
なんで答えを誰も出してくれないんですか?
提示してくれないんですか?
友達の定義さえ分かれば
あの子を傷つけることも
自分を偽ることも
意見を言えなくなることも
全部なかったはずなのに...
なんでですかね
涙が溢れそうなのに
人を傷つけてしまった罪悪感があるのに
私は泣けません
泣きたいのに
気持ちは泣いているのに
なんでですかね
隣の席の人言ってました
『人の感情が関わることには答えがないことが多いけど、人によって答えが違うから美しくて難しい、だから定義ができないんだよ』
って
わかるようで分からない
彼女は頭がいいから
私みたいな阿呆には分からないような説明だった
でも彼女と話してると自然と落ち着く気がする
こういうのを私は友達と呼びたいと思ってしまった
放課後の教室
掃除の担当だったから担当場所に向かった
時刻は午後4:00
夕日が差し込んできている
窓際で歌っている君も見える
『歌上手いなぁ...』
ポツリと呟いた
はずだった
「えっ!?あっありがとう」
君は目を丸くしていた
僕も聞こえてるとは思わなくて驚いた
夕日に照らされた君の顔がとても素敵だと思った
友達が来てしまったから会話はそこで途切れた
「良かったな、話せて」
『うるせぇよ』
僕が思いを伝えられる日は来るのだろうか
光が差している教室
君がいる教室
かわいいかわいい君がいる教室
君が好きなのに
君に好きだと言えない
僕はインキャだから君に話しかけることすらできない
おこがましすぎて
君の僕の間には見えない霧があるように感じてしまう
君に話しかけることができたのなら
君が話しかけてくれたなら
勇気を出すことができない僕だけど
明日には勇気を出して
君に好きだと言いたい
頑張って君に伝えたい
気持ち悪いと言われてしまうかもしれないし
好きな人に好かれる世界線に行きたいと何度も願った
こんな僕でも君の視界に入ることが許されるのなら
どうか僕の名前を呼んでください
私、秋の果物ってあまり好きじゃないんですよね
柿とかぶどうとか...
りんごは好きなんですけどギリギリ冬の果物ですし
あぁでも梨は好きです
とても美味しい品種知ってるんです
大好きだった人が作っているやつです
とても美味しいんです
彼の優しさがこもってるんじゃないかってくらい
優しい味がする梨です
あの梨また食べたいなぁ
もう作っている人がいないので
食べることができないんです
最期に食べたかったな
『ごめんな、お互い歳だからわかるだろう?もうあの梨を作る体力も気力もないんだ』
そういい大好きだった彼女の
眠りについた彼女の
丁寧な字で書かれた日記を静かに閉じた
もう一度私の言葉を聞いて
もう一度私の事を見て
もう一度私のことを周りの人に話して
やっぱり束縛する欲が強いのかなぁ?
君は辛かったよね
わかってるんだよそんなこと
ごめんね
ストーカーして
でももう私のものだよね?
静かな部屋できみと二人
君のおはようや拒絶の声はもう聞けない