4/13/2024, 3:15:55 PM
雲ひとつない青空。
風は暖かく、いつの間にか季節は移り変わったみたい。
キラキラと溢れる陽射しに、目を細めた。
道端に咲く花に視線を移せば、自然と笑みがこぼれる。
もうすぐだよ、と言わんばかりに揺れる姿に、心が弾んで。
足音に振り向けば、そこには愛おしい人。
「おまたせ。」
ふわりと風に乗って、あなたの香りが届いた。
いい天気だね、と言われて、私は頷くと同時にあなたの手を取る。
歩き出した私たちの背中を、花は見守り、輝く太陽は照らしてくれていた。
4/8/2024, 4:27:45 PM
太陽の色が変わってきた。
キラキラと白く照らしていたそれは、いつの間にか橙色に。
2人の影がどんどん長くなる。
「ねぇ、見て。」
手の影を重ねて、ふわりと笑う君。
「手、繋いでるみたい。」
「そうだね。」
「ねぇ、」
言われる前に、君の手を取ると、頬を染めた。
その表情に愛おしさが溢れ出して、思わずその手を優しく引き寄せて。
そのまま抱きしめれば、2人の影はひとつになった。
4/7/2024, 2:55:40 PM
目を見開いた瞬間、大粒の涙が落ちた。
それは、どういう感情なのか、果たして都合良く解釈していいものなのか。
不安になって、俯いてしまった顔を覗き込む。
目が合うと、急いで涙を拭っている。
そして、恥ずかしそうに笑って、頷いた。
あぁ、よかった。
安堵して、思わず抱きしめていた。
「あなたのことが好きです。」
4/5/2024, 4:48:56 PM
1つ、また1つと、夜空に輝きが増えていく。
疲れた体をどうにか動かす帰り道。
立ち止まって見上げると、星は数個しか見えなかった。
街灯に邪魔されて見えない光は、まだまだ無数にあるはず。
しかしここで探しても見つからない。
たしかに宇宙には存在しているのに。
私に見えなくても、自分のあるべき場所で堂々としている星。
ゆっくり深呼吸をして、歩き出す。
また明日も、私にできることを私なりに。