山百合

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10/30/2024, 4:21:28 AM

・5『もう一つの物語』

追い出されてしまった。あいつはもう一つの地球に行くらしい。
オレも追いかけようかと思ったが詳しい場所まではわからない。なんでわざわざ紛争地の地球に行くのか。わかってる、今のこの地球の為になるからだ。

【終わり】

10/28/2024, 12:39:30 PM

・4『暗がりの中で』

その時部屋が突然暗くなった。停電か?と思ったが
ヤツが消したようだ。

なんのつもりだと問おうとしたが
言葉は出なかった。
小さな沈黙がとても息詰まるような静寂になり
俺の反対は封じられてしまった。

そしてソファーに座っていた俺の腕を迷うことなく掴み立ち上がらせると背中に腕をまわされ肩に頬が乗せられた。

そのまま無言のまま玄関に追いやられた。

【続く】

10/26/2024, 7:54:52 AM

・3『友達』

「……友達じゃないか」

そのいつもの見送りさえさせてはくれそうにないこいつは黙って行こうとしていた。紛争地へ。

「俺は友達だなんて思ってない」
おまえは半身みたいなもんだ。

【続く】

10/24/2024, 3:38:08 PM

・2『行かないで』

色々とすっとばして結論から話してしまった。
「行くな、行かないでくれ」

友人は
ふっと小さく笑うと
「いつもみたいに見送ってくれると思ってたよ」と言った。

「まあ、心配してくれてありがとう」

【続く】

10/16/2024, 3:01:29 PM

・1『やわらかな光』

和紙で出来た大きな照明を見上げた。
イサムノグチのランプだ。

広い部屋じゃなきゃかっこつかないよな、と思いつつ
友人の経済力とセンスの良さに嫉妬する気持ちもなくなった。やわらかな光が緊張感を解してくれる。

さあ何から話そうか

【続く】

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