山百合

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・4『暗がりの中で』

その時部屋が突然暗くなった。停電か?と思ったが
ヤツが消したようだ。

なんのつもりだと問おうとしたが
言葉は出なかった。
小さな沈黙がとても息詰まるような静寂になり
俺の反対は封じられてしまった。

そしてソファーに座っていた俺の腕を迷うことなく掴み立ち上がらせると背中に腕をまわされ肩に頬が乗せられた。

そのまま無言のまま玄関に追いやられた。

【続く】

10/28/2024, 12:39:30 PM