るに

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2/27/2025, 4:23:53 PM

道端で拾ったパズルのピース。
それは水色で
空の部分かなーなんて思いながら前を見て見たら、
奥の方の空が
ピースと同じ形に空いてた。
戻さなきゃと思って
拾い上げてみると、
ピースの端っこらへんに
鳥の羽根の部分がちらりと見えた。
空を見てみると
一羽の鳥が空中で止まっていて
羽根が片方無かった。
一種のホラーだなとは思ったけど
ここからでもはめられるかもしれないと
ピースを上にあげてみる。
そしたら意外と簡単にはまって
鳥がcute!なんて言い出すから
ほんとに今日は
パラレルワールドか何かにいるのかもしれないと
頬を引っぱたいたりした。
次に見つけたのは黄緑のピース。
絶対雑草だ!って見渡すと
また空いてるところが。
今度はリスのしっぽが切れていた。
はめるとリスはcool!なんて言って
そのまま逃げていった。
可愛い?
かっこいい?
もう頭の中はハテナだらけ。
とりあえず家に帰り、
今日は部屋の明かりを早めに消して
どうでもいい夢を見ようと寝た。
パズルの波に飲み込まれる夢を見て、
目覚めは最悪。
1時なんて微妙な時間に起きた。
"Good Midnight!"
多分疲れがたまってる。
睡眠不足かな。
なんて自分に言い聞かせて
オカシナ世界から無理やり抜け出した。

2/26/2025, 12:42:45 PM

はぁ〜。
今日の記録をするために
手を動かしノートに書いていく。
毎日毎日これの繰り返し。
したいことは出来ないだろと周りに言われ、
横には逃げ出したくせにヘラヘラ笑ってる人。
ため息の一つぐらいつかせて欲しい。
缶コーヒーを開けて夜の空を見上げる。
飛行機が丁度真上を飛んでいた。
夜の飛行機はなんか好き。
光ってて小さくてもよく分かる。
月は反対側にあるのか、
どこにも見当たらない。
明日は迷子列車に乗ろうか
それとも絵を描こうか迷いながら歩いていると、
蒼いコートにチェックのマフラーをつけた
少女が前を歩いていた。
その足取りは少し嬉しそうで
思わず笑顔が零れた。
なんだか明日は迷子列車に乗りたい気分、
こんな一瞬で決まるなんて思ってなかったから
その後は一人でクスクス笑ってた。
"Good Midnight!"
ため息ついても
幸せはそんな簡単に逃げないみたい。

2/25/2025, 2:41:44 PM

サッチェルバックには
1週間分の服と本と思い出。
あとはここから出る勇気だけ。
でもその勇気は
ずっと前にもう貰ってた。
さぁ冒険だ。
私に怖いものはないはずなのに
幽霊もおばけも月曜日も怖くて。
レンガの道をずーっと歩いて
疲れたらおにぎりを食べて、
また歩いて。
たまに列車に乗ったりして。
夜更かしなんかもしちゃって。
田舎道を通ったり、
都会の中を歩いたり。
いつもは悩んでたけど
泣いても笑っても
月を見ればなんとか。
なーんて言ってみたかった。
本当は今も昔も本がないとやっていけなかった。
"Good Midnight!"
から始まる本。
冒険する勇気があっても
心の拠り所は必要なものだった。
そうわかっただけで
この冒険は意味があった。
私はそう言い切れる気がした。

2/24/2025, 10:49:30 AM

猛暑の中で
猛吹雪の中で
風に吹かれて
雨に打たれて
そうして咲いた一輪の花。
美しい透明で数が少なく、
昔は月と太陽を繋ぐ花なんて言われていた。
あんまり綺麗なので
学者たちが研究するために
街中、村中、森中に咲いてるこの花を
摘んでしまった。
増殖のために根こそぎ持っていったのに、
研究は失敗。
顕微鏡で見るために
プレパラートに乗せただけで崩れてしまった。
繊細で脆く扱いずらい花だった。
こうして世界から透明の花はなくなった。
ように思われた。
森の奥にある滝のさらに奥。
洞窟を抜けると
そこには草原が広がっていて、
少し遠くに一件の家があった。
ショールを身につけた少女は
家を出て
紫陽花や薔薇、
そしてあの透明の花が沢山咲いた
秘密の花畑へ水やりに行った。
学者がどんなに頑張ってもなし得なかった
透明な花の増殖を
少女は当たり前のようにしていた。
ここは昼は綿あめのような雲、
夜は星屑が空に広がっている
楽園のようなところだった。
"Good Midnight!"
少女は言う。
厳しい環境で育ってきたんだから、
敬意を払っていい環境を用意をして
愛情と水を注ぐのは当たり前でしょ?

2/23/2025, 5:13:10 PM

頭が痛くてグワングワンする日も
食欲が暴走して食べまくった日も
ずっとずっと
悪役でもいいから
他の人とはどこか違う人、
魔法使いになりたかった。
杖は作れなかったから
手から魔法が出せるように
全ての気を手先に集中させたり、
イメージをしたりしたけど
魔法なんか使えるわけなかった。
ここはアニメの中でも漫画の中でもないから。
わかってはいたけど
いざこう無理だと分かると
転生してみたくなる。
期待してしまう。
時空を越えれる魔法が使えたら?
雨などの天気を操れる魔法が使えたら?
どうしてもこの日常に
非日常を取り入れたい。
楽して生きたい。
別に死にたいとか
そんなことは微塵も思ってないけど
転生できるのなら
私の世界を彩れるなら
喜んでこの身を捧げようと思えた。
けど
こんな浅はかな夢は叶うはずもなく。
ただ老いるために生きる
残りの長い空白の予定帳。
つまらないつまらない。
面白くない。
楽しくない。
なのに
寝て起きて食べて体調を崩したりして。
また今日も夜眠らされる。
でもなんだか月が大きくてまん丸だ。
"Good Midnight!"
こんな綺麗な月を見れても
嬉しくも感動もしない。
私の全ては魔法だけ。
こんな世界で
ただ1度だけでも
魔法が使えたのなら。

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