19時に起きて、
20時に外出、
21時にカフェ、
23時にご飯を食べて、
26時には帰宅。
あっ、忘れてた!
メモ用紙に今日の予定を書いていた私は
カーテンを開けるのを忘れていた。
カーテンを開けると、
さっきまで書いていた予定は
ぐちゃぐちゃに見えた。
午前4時にカーテンを閉めたままなのは
薄暗く視界が悪い。
そのせいで変な位置に書いてしまった。
まず、何時に起きるんだっけ。
8時だっけ。
9時だっけ。
ていうか今起きてるんだったら
もうなんでもいいか。
ん?
今から寝るんだっけ?
そういえば今日何するんだっけ。
朝ごはんいつ食べるか書いたっけ。
朝ごはんはカフェで食べるんだったっけ。
カーテンを開けて部屋を明るくすると
いつも焦ってしまう。
心臓がバクバクして、
指が震えて、
思考がパンクしてしまう。
冷や汗が止まらない。
今日もダメだった。と、
カーテンを閉めて
部屋を薄暗くする。
この症状は子どもの頃から治らない。
明るいと、パニックになる。
だから私の活動時間は
19時から午前4時頃までだ。
夜中に何をするのかというと
特に何もしないのだ。
あっ、でも散歩はするかも。
自分のテンションを上げるために買った服を着て
人が居なさそうな所かつ
街灯がある所を歩く。
街灯や電気は
何故か大丈夫なんだよなぁと
自分でも不思議に思っている。
夏は蒸し暑いから
散歩はしないけれど、
この間行った漫喫で
蛍の本を読んだ。
虫は嫌いだけど
蛍は近くで見なければ
暗いし大丈夫かなと思った。
近くの団地まで歩いている間、
そういえば今日カフェ行くんだったなーとか
今から寝ようとしてたんだったとか
整理出来てきて、
色々思い出していった。
多分朝日が昇るまでに帰れないからと
日光遮断率100%の日傘をさしていった。
段々明るくなっていく空のせいで
あんまり見えなかった蛍は
眩し過ぎるくらい光っていて、
悲しくなった。
帰り道、
私の大好きな漫画の一言を呟いた。
"Good Midnight!"
もう朝だけど。
今日もまた、
カーテンを開ける。
まだ私はいっぱいいっぱいだけど
きっともう大丈夫。
そう心の中で言いながら
レースのカーテンを眺めた。
黒猫はいつも
のらりくらり路地裏を歩いていた。
人間に散歩してもらってる犬らは
いつも吠えてくるから
人間がこない路地裏を歩く。
たまに河川を歩いたりするけど、
水が嫌いだから
ほんとにたまにしか行かない。
でもずっと同じ街はつまらない。
いつしか黒猫は
旅に出るようになった。
留まらずに歩き続け
疲れたら休憩。
人間が沢山居そうなところは避けて
また歩く。
少しした頃、
道端に喉が渇いて動けないという
大人しそうな野良犬を見つけた。
ついさっき水を飲んできた黒猫は
川まで案内した。
物知りな猫さん、ありがとう。
お礼に猫さんのお願いを聞いてあげるよ。
と、野良犬はいった。
ちょうど1匹で歩くのは
寂しいと思っていた黒猫は、
一緒に来てくれるように
頼もうとしたが、
野良犬はこの街を
離れたくなさそうだったので、
あと3日ほど滞在するので
この川で会って欲しいと頼んだ。
もちろん!としっぽを振りながら野良犬はいった。
1日目、
黒猫と野良犬は
近くの花畑へ行き
池の周りをぐるっと1周歩いた。
2日目、
黒猫と野良犬は
レストランへ行き
人間からおすそ分けをもらった。
もっと一緒にいたいと黒猫が思った3日目、
いつも通り川で待っていたが、
野良犬が来る気配はなかった。
心配になり
いつも野良犬が来る方向の道へ行ってみる。
そこには
カラスにしっぽを噛みちぎられ
虫の息の野良犬がいた。
ごめん…見送れ……そう…にないや……。
と野良犬が言った。
その言葉を最後に
野良犬の呼吸の音は聞こえなくなった。
黒猫は
"Good Midnight!"
と野良犬にいい、
野良犬を食べ始めた。
骨まで食べ尽くした後に
黒猫は1粒の涙を流した。
その涙の理由ははたして
悲しみからなのか、
それとも
一緒に旅に行ける
嬉しさからなのか。
お腹が痛い。
これは多分ストレスのせいだと思う。
いや、
違うな。
ストレスのせいにしたい。
何かのせいにして
楽になりたい。
ドタキャンされても、
嫌なことを言われても、
私は「もういいよ」って言う。
相手は許されたと思って
次の日からいつも通り接してくる。
でも私は許したんじゃなくて
諦めただけ。
このことは相手には言わない。
言わなくてもいいことを
言わない努力をしてるの。
まあいつか
その時が来たら本当のこと話すかも。
相手は本当のこと知ってるかもね。
それでも自分の口から言うことに意味がある。
色水は綺麗だよ。
でもずっと混ぜてなきゃ、
そのうち色が下に落ちていく。
飛沫は透明なままで
綺麗だけどね。
私の色水も
飛沫をあげたら綺麗かな。
もしかしたらその色水は
墨を洗った水で
飛沫さえもドス黒いかもね。
こんなこと心の中で呟いてる今日も
きっとまたお腹が痛くなる明日も
私はずっとこのまま。
心がお喋りなまま、
私のココロオドル一日は
"Good Midnight!"
で始まる。
夜から始まる。
山、山、山。
毎日多忙な私は
山に行っても束の間の休息しかできない。
それでも山に行く。
山で癒される。
虫も疲れるのも嫌いだけど、
そんなのこの景色を見たら全部なくなる。
最近はイヤホンをつけて
音楽を聴きながら行ってるのだけど、
最近見つけた「伊っ達さ」って曲がすごく良くて
ずっと聴いてる。
最後らへんの歌詞が、
日常が幸せだと感じてて
ずっと続かないことも理解してて
お世話になったなぁって余韻の感じもあって
あんまり上手くいってない日とか
なんにも無かった日でも聴きたくなる曲。
雨、雨、雨。
今日は雨。
でも山に行く。
私、山の景色も雨も大好き。
「伊っ達さ」を聴きながら水たまりの中に入る。
「だってさ、わたし、まだあなたに
何も返せてないのにな」
うんうん。
やっぱりここらへんが好き〜。
ちょっと冷たいけど
体温を下げて心地よくしてくれる山の風。
こういうのを優しさって言うんだと思う。
池には鯉が泳いでる。
水面は波紋でいっぱいだ。
「雨とカプチーノ」に曲を替えて、
どんどん上へ。
空気が美味しいってのは
よく分からないけど、
肺いっぱいに吸った空気は
悲しいくらいに冷たくて
どこか秋っぽさを感じて。
ずっとここに居たくなる。
でも居れないから。
そんな時の魔法の言葉。
夜にしか使えない魔法の言葉。
"Good Midnight!"
山に登った時、
頂上で毎回こう言ってたら
家にいても山にいる気分になれる。
今夜も私の家は山の中。
私は泣き虫だ。
どんな些細なことでも、
嫌だったり辛かったり悲しかったりしたら
すぐ泣いてしまう。
だからほぼ毎日、
私の目は腫れていて
最初は心配してくれた友人たちも
もう気にかけてくれなくなった。
人は慣れるのが得意なようで。
でも私はそれがまた悲しく思えて。
負の連鎖だった。
ある日、
あまり好きではない、むしろ嫌いな友人の
友人に話しかけられた。
人見知りすぎて黙っていると、
よく覚えていないが
色々言われた。
それが凄く鬱陶しくて、
この人を摘んで富士山の山頂に置きたい
なんて考えていた。
その日はなんてことなかった。
"Good Midnight!"
と言い、よく眠れた。
しかしその翌日、
用事があり出かけていた。
家に帰って
昨日あんなことを考えていた自分に
腹が立って、
イライラしてたけど、
すぐに情けなくなってきて
カーテンに縋り
叫んだ。
溢れる涙と力を込めて。
今日も泣いたので
私の目は腫れている。
でも悲しいほどに
今日の天気は晴れている。