山、山、山。
毎日多忙な私は
山に行っても束の間の休息しかできない。
それでも山に行く。
山で癒される。
虫も疲れるのも嫌いだけど、
そんなのこの景色を見たら全部なくなる。
最近はイヤホンをつけて
音楽を聴きながら行ってるのだけど、
最近見つけた「伊っ達さ」って曲がすごく良くて
ずっと聴いてる。
最後らへんの歌詞が、
日常が幸せだと感じてて
ずっと続かないことも理解してて
お世話になったなぁって余韻の感じもあって
あんまり上手くいってない日とか
なんにも無かった日でも聴きたくなる曲。
雨、雨、雨。
今日は雨。
でも山に行く。
私、山の景色も雨も大好き。
「伊っ達さ」を聴きながら水たまりの中に入る。
「だってさ、わたし、まだあなたに
何も返せてないのにな」
うんうん。
やっぱりここらへんが好き〜。
ちょっと冷たいけど
体温を下げて心地よくしてくれる山の風。
こういうのを優しさって言うんだと思う。
池には鯉が泳いでる。
水面は波紋でいっぱいだ。
「雨とカプチーノ」に曲を替えて、
どんどん上へ。
空気が美味しいってのは
よく分からないけど、
肺いっぱいに吸った空気は
悲しいくらいに冷たくて
どこか秋っぽさを感じて。
ずっとここに居たくなる。
でも居れないから。
そんな時の魔法の言葉。
夜にしか使えない魔法の言葉。
"Good Midnight!"
山に登った時、
頂上で毎回こう言ってたら
家にいても山にいる気分になれる。
今夜も私の家は山の中。
私は泣き虫だ。
どんな些細なことでも、
嫌だったり辛かったり悲しかったりしたら
すぐ泣いてしまう。
だからほぼ毎日、
私の目は腫れていて
最初は心配してくれた友人たちも
もう気にかけてくれなくなった。
人は慣れるのが得意なようで。
でも私はそれがまた悲しく思えて。
負の連鎖だった。
ある日、
あまり好きではない、むしろ嫌いな友人の
友人に話しかけられた。
人見知りすぎて黙っていると、
よく覚えていないが
色々言われた。
それが凄く鬱陶しくて、
この人を摘んで富士山の山頂に置きたい
なんて考えていた。
その日はなんてことなかった。
"Good Midnight!"
と言い、よく眠れた。
しかしその翌日、
用事があり出かけていた。
家に帰って
昨日あんなことを考えていた自分に
腹が立って、
イライラしてたけど、
すぐに情けなくなってきて
カーテンに縋り
叫んだ。
溢れる涙と力を込めて。
今日も泣いたので
私の目は腫れている。
でも悲しいほどに
今日の天気は晴れている。
今日もガチャガチャから出てくるのは
私にとってハズレのもの。
最近ついてない。
休日に欲しかったガチャガチャを
たまたま見つけて、
5回まわした。
結果全ダブり。
当たりくじもやった。
高かったので4回した。
欲しかったやつは手に入らなかった。
そのうち頭の上に隕石落ちてくるんじゃないかと
疑うほど運が悪かった。
食べ物を食べるとお腹を下すし、
買った漫画は
表紙の帯で丁度見えないところが破けていた。
流石に取り替えてもらったが
こんなことばかりだと落ち込むし
明日から頑張れそうにない。
しかし過ぎた日を想うことも出来ずに
時間は勝手に進んでいく。
走ってついていくけど
昨日、一昨日、先週、と
振り向き落ち込む。
友人とLINEで話していて
振り落とされた時は
もう殺してくれ、
と打って
送らず消した。
結局生きるしかないのだと
諦めていくことが大事だ。
人生に多く必要なのは
諦め、呆れ、我慢の3つだ。
明日嫌なことが待っている。
進みたくない。なんて時は
開き直って
その嫌なことに全力を注げばいい。
疲れきって眠った頃には
もう夢の中なんだから。
家に帰ってカプセルを捨てる。
スマホを開き
時間を確認する。
もう寝ようか。
明日こそ報われると願って。
それではみなさん
"Good Midnight!"
秋って感じがする10月。
お店は早くもハロウィンの品ばかりの10月。
夢を諦めきれずに
少しの不安とサッチェルバッグを抱えて
田舎に引っ越そうと決めた今日から、
私はどんな人になっていますか。
ついこの前までの私は
特にやりたいことが無くて、
心配になってきて、
色々挑戦したけど上手くいかなくて。
星が好きで、
でも星を観察したりしたいのかと聞かれると
そういう訳でもなくて。
音楽が好きで、
でも音楽を作りたい訳でもなくて。
よく分からない自分がいました。
でも今日の私が
全てを変えてくれました。
夢を叶えようと、
踏み切ってくれたのです。
星をただ見るのが好きなら
見れるところに行けばいいし、
音楽をただ聴くのが好きなら
静かなところでずっと聴いてればいい。
前から引っ越したいと思ってたけど、
結局迷うばかり。
今日ちゃんと決断できた私を
今の私からも褒めてやってください。
この手紙は
今の私の居場所を作った
今日の私を
ずっと忘れないでいて欲しくて書いていますが、
今の私のことも
少し気になります。
見る時によって返答が変わるというのも
また面白い。
今でもあのモビールは使っていますか。
クリームソーダは飲めるようになりましたか。
もうあの漫画は完結していますか。
まだ髪ゴムをよく失くしますか。
まだみずがめ座が好きですか。
まだ「星座になれたら」という曲が好きですか。
数年前書いた手紙。
メモを取りだし、
返答していく。
糸が1箇所切れちゃいましたが、まだ使っています。
まだ舌が痺れる感覚に慣れず、飲めていません。
完結しましたよ。でも私が好きなシーンは
ずっと変わらないままです。
こないだ冷蔵庫の1番奥から
2個の髪ゴムを発見しました。
あのちょっと複雑な形がまだ好きです。
最近聴いてなかったですが、もちろん好きです。
あの歌詞、堪らないですよね〜。
っと。
あとまた何年かしたら、
この返答が変わるだろう。
私の夢は
好きな事を好きなだけして暮らす。
でも好きな事はいずれ無くなったり
飽きてしまう。
「星座になれたら」風に言ってみようか。
その時は
18時でもはっきり見える
星座になれたら。
"Good Midnight!"
ある所に
天才少女がいました。
両親は芸術関係の仕事をしており、
少女と少女の兄に
たくさんの世界に触れさせました。
兄は絵を描くことがメインでしたが、
少女は、何でも出来ました。
サックス、風景画、ダーツ…
一度見たことがあるものから
見たこともないものまで
やったら出来てしまうのです。
しかし両親は
彼女の作品や演奏に
魂が感じられないと言います。
魂とやらはどうやって生まれるの、と
少女が聞くと
両親は決まってこう答えます。
恋。運命の相手と出会った時、世界が色づく。
男と女とはそういうもの。
気になる男の子はいないのか?
しかし少女は
恋愛に興味が無く、
恋に落ちたこともありませんでした。
ある日、
毎週行われるお城の舞踏会へ行った少女は
物凄く退屈に感じました。
王子様にも
ダンスにも
興味が全く湧かず、
ただグラスを揺らすだけでした。
ふと、
少女と同じくらいの年齢の
銀髪の少女のコップに
白く濁った液体を混ぜる人を見ました。
こういう所ではよくあることです。
金目のもの欲しさに
殺人まで犯してしまう狂ってしまった人。
丁度暇していた少女は
その銀髪の少女を庭へ連れて行き、
キミの飲み物に毒を混ぜていた人を見た、と
教えました。
教えてくださりありがとうございました!と、
銀髪の少女は少女に抱きつきました。
その時少女は
動悸が激しくなり、体が熱くなります。
風邪か何かだろうと思いましたが、
どうやら恋をしたようで。
銀髪の少女のことが
頭から離れません。
同性愛者。
世間では病気のように扱われます。
この事を両親が知ったらどう思うか。
なので少女はみんなに恋心を隠しました。
いつも通りに振る舞いました。
しかし想いは膨らんでいくばかりで
月に1回しか行かなかった舞踏会に
毎週通うようになったのです。
銀髪の少女に会うために。
よければ一緒に踊りませんか?と
少女の想いも知らずに
銀髪の少女は笑顔で手を差し伸べます…。
っと。
こんな感じかな。
夜、瞑想をしていたら
突然いい感じのことを思いつき、
そのまま頭の中で物語が作られた。
白馬の王子様じゃなく
ただの平々凡々な銀髪の少女に恋する少女の話。
もちろんこの物語の最後は
めでたしめでたし。
ちょっとズレてる所もあるけど、
妄想の中だけでも
ハッピーエンドに。
でも、
同性愛者なのが両親にバレて
"Good Midnight!"
と言って
少女が銀髪の少女から距離を取り、
崖から転落してしまう。という
バットエンドもありだなと思いながら
瞑想って無心にするものだよね…?と
よく分からなくなってきたので
とりあえずこう言った。
あなたの恋はどんなものでも素晴らしいよ、と。