題 : 現実逃避
家庭の事情で進学できないあの子を、可哀想と思った。
でも、あの子は私よりも幸せそうに過ごしている。
なぜ可哀想なあの子は私より幸せそうなのか、こんなことを考える自分が最低だと思う。
進学が出来ることは確かに有難いことだ。では、出来ないあの子は可哀想なのか?それは違うだろう。幸せそうなあの子に「嫉妬」しているのかもしれない。
私は友達とギスギスしてしまい、その事から目を背けるため、勝手にあの子に「同情」しているのだ。
こんな気持ち、あの子が知ったら悲しむだろうか、怒るだろうか。それとも憐れむだろうか。
現実に目を向けるのは勇気がいることだが、いつまでも目を背け続ける訳にはいかない。
今、私が目を背けてしまえばこの先一生あの子に顔向けが出来ない。
「…頑張ろう」
題 : 君は今
小さい頃から、恋愛映画などに出てくるヒロインに憧れた。運命的な出会いをして、最後には結ばれる。
私もそんな素敵な恋愛をおくれると信じていた。
なんの気なしに進んだ女子校。異性の全くいない日常。卒業の頃には、異性との関わり方さえ忘れてしまった。
運命の人なんていないって分かってるけど、それでもいつか私の前に現れてくれることを願っている。
「…君は今何をしてるのかな。」
題 : 物憂げな空
高3の冬。3年間を振り返る。思えば、幼稚な事でばかり喧嘩をしていた。
入学してすぐは、「一軍になりたい」と、自分というキャラを作り過ごしていた。このポジションを守れるならと、愛想笑いばかりしていた。
くだらないことから喧嘩になり、絶交。これを繰り返した。友達が1人、また1人減る。3年になると教室に入れなくなった。「あいつが悪い」と、ずっと誰かのせいにして過ごしていた。
しかし、今思えば自分の過ちを振り返らなかった事がこうなった原因だろう。人のせいばかりして自分は棚に上げていたのだ。私はこんな自分がとても醜く感じる。
卒業式。物憂げな空の下で「やっとこれで開放される。やり直せるんだ」そう思った。
次は絶対失敗しない。
題 : 0からの
0から1を作り出すことは、とても勇気がいる事だ。
新しい環境、見慣れない教室。見知らぬ人達が大勢いるこの場所で、どうすれば上手くやっていくかを考える。
それまで当たり前にいた友達をどうすれば作れるのか、頭をフル回転させてみるが、答えは出ない。徐々に焦りと不安が芽生えていく。
「友達になろうよ」
そんなくさい一言、言える人は限られているだろう。
0からのスタートというのは、とても難しく、そして大きな勇気がいる。
題 : 同情
「同情されるのは嫌だ」
そう思いつつも、心のどこかでは同情でもいいから気にかけて欲しいと思っている。
SNSで承認欲求を満たす日々。
誰でもいいから、「私」という存在を少しでも気にかけて欲しい。もう少し大人になれば、こうした気持ちも落ち着くのだろうか。
まだまだ未成熟な子どものわたし。