題 : 三日月
冬になると、学生時代のことを思い出す。
部活帰りに友達と寄るコンビニが好きだった。
練習を終えたあとに、学校から近いコンビニでピザまんを買う。自転車の横で座りながら何気ない会話をする。
「あ、今日の星すごく綺麗だよ」友達が言った。
見上げると、私の目は沢山の星よりも、細くしなやかに弧を描くの三日月が映った。
あの時見た三日月は、今も私の頭に鮮明に残っている。きっとこの先も忘れることのない景色だろう。
題 : 色とりどり
小さい頃から大好きだった兄の友達と出掛けた。
出発の2時間前からメイクをし、洋服を決め、それでもやはり納得がいかないのでまた洋服を決める。
普段より可愛いブラウスを着るといつも自己肯定感の低い私でも少しだけ自信がついた。
沢山の洋服屋が並ぶ店舗の中で、彼がこの店に入りたいと言い一緒に入った。そこは、私が着ている服よりも少しカジュアルな、そんな雰囲気の店だった。
周りを見渡すと色とりどりの服が沢山あった。彼は、トレーナーを2着買うことにしたようだった。私は花柄のロングスカートを買った。
沢山話もしたし、連絡先も聞くことが出来た。
これまで、一緒に出掛けたりなど、したことがなかった私は、終始心臓がバクバクしていた。この日の色鮮やかな景色を私は忘れない。
題 : 雪
小学生の時、友達と私の家の庭で雪遊びをした。
雪で滑り台を作って滑ってみたり、雪だるまを作ったりなど他にも沢山のことをして遊んだ。
最近ではめっきり積もることが少くなったから少し寂しい気もする。寒いのは嫌いだけど、雪が積もるのは少し嬉しい。
今年の冬は、雪が積もるだろうか。期待で胸を膨らませとくことにしよう。
題 : 君と一緒に
Sちゃんという親友がいる。
彼女は、大学入学を機に上京するという。とても気が合い一緒にいるだけで楽しかった。何をするにも一緒だった。高校が離れても沢山遊んだ。
だけど、上京した彼女にとって私はすごくちっぽけな存在になり忘れられてしまうんじゃないかと不安になる。2ヶ月後に迎える彼女の上京を心の底から祝うことが出来ない。これから先も君と一緒にずっといたかった。
題 : 日の出
12月31日夜、友達と集まり新年を祝った。極寒の中、上着だけを頼りにコンビニの駐車場で朝まで話していた。
『日の出を見に行こうよ』
どちらが言い出したのかは覚えてない。しかし、お互い賛成し6時頃の日の出を見に行くこととなった。
川の堤防まで自転車を飛ばし日の出までをひたすら待った。人生で初めて見る日の出ということで、どれ程綺麗なんだろうと期待していた。
場所も場所だったせいか、実際の日の出は大したことなかった。友達と動画を撮っていたがいちばん大切な所で車が写り込むなど散々だった。もう来年はこりごりだねと私達は笑いあった。