静寂に包まれた部屋
君が窓辺に 挿した薔薇を
もう どれくらい眺めていただろう
朝日のなか 静寂に包まれた部屋
薔薇は色褪せ 二度と愛は戻らないと
知ったよ
やり直そうと 言える勇気があれば
良かったのか 伏せられた写真立て
忘れられたマニュキュアボトル
何も変わらない部屋が静寂に包まれて
泣いている
想い出は早く消せばいいのか
それが 最後のつぐないなら
嫌いになるほど そこに居てくれ
嫌いなものにしがみついて
醜い醜態晒している
愛情と憎しみは背中合わせ
何処にも行けずにそこにへばりつく
格好悪さと身勝手さと独り善がり
いちにさんし みんな笑っちまう
ほど 夢中
いちばん 気持ち悪い
根腐れピエロが そこにいる
誰か あのドアを閉じてやれよ
もう 使うことのない二つの鍵を手のひらに
長い日々への終止符を待っている
それは 長かろうが短かろうが
誰かに決められるものではない
ましてや 正解なんて
そんなものない
それが愛というもの
愛情不足になるなら
この静寂に包まれた部屋で
気が済むまで 悲しみと向き合うのも
悪くない
静寂に包まれた部屋で
令和6年9月29日
心幸
別れ際に
夕暮れ迫る街角
喫茶店の一番奥の席
四人向かい合わせの席に三人
向かい合わせの女二人に男一人
男側の女のそう細くもなく白くもない薬指に光る指輪がもう一人の女を弾いていた
一輪挿しの花瓶に
赤い薔薇が挿されていて
三人を見下ろすように飾られていた
その薔薇を見るように
視線を外す女の頬につたう一筋の涙が夕陽に光り拭う指に指輪が映える
艶のない唇とコーヒーカップが震えてる
男が見つめるのも話しかけるのも
その地味な女(ひと)
ブランド品と化粧で彩った
女には目もくれない
すっかりカタはついている
男なんてそんなもの
一枚の紙切れの関係は
薄いようで薄くない
夫婦の間には
深くて黒い河がある
今夜も舟を出す
CHANEL No.5
赤い唇に高いヒール
派手な女は席を立つ
別れ際吐くように 「やってられないわ…」
「はい、カットー!」
ドラマよドラマ(笑)
それはドラマ
正しく生きれないからドラマ
ドラマの中に入って殴り飛ばしたい?
馬鹿言ってんじゃないの!
ドラマチックに間違いが起きるからドラマ
絶体絶命の人間模様があるから
人生は面白い
もし 仮にそれがリアルでも
その虚構に嘘と現実の間に
人間模様を観るから
面白い 善男善女の話なら
お前が日常で
退屈そうにやってる暮らし
言ってる愚痴と変わらないからつまらないんだよ(笑)
監督は別れ際メガホンを叩きながら
そう 言って笑った
エンタメを観る時くらい虚構を生きてみろ
「よーい スタート」
令和6年9月28日
心幸
通り雨
良かった、秋雨じゃなくて💦
通り雨みたいな 人たちだ
ワタシもぉ ワタシもぉ
俺様はぁ 俺様はぁ
実は 独りぼっちの複数系
だと気づいているよ
自分の我の雨を降らす時 仲間が欲しくて
友達が欲しくて月に祈って 独りぼっちの複数系なんだろ 分かっているよ
騙されてあげるよ いちにさんし…ほら友達百人
愛情不足のアダルトチルドレン
独り善がりは自分だと気づけない
みんな 自分とおなじでないといけない
幸せも不幸も それは一人ひとりの
心が決めるものと気づけない
みどりの雨なら 通り雨でも
草木を花を森を育てるが
アダルトチルドレンの我が儘な
我の雨は 君をいつまでも
港に留めるよ そのことに気づけ
「井の中の蛙大海を知らず」
それが 今の君だよ
しかし これには下の句がある
「されど 天の高さを知る」
池の中にしかおらず 海の広さを知らない
蛙は それでも空の天の高さを知ることが出来るという意味だ
親のこしらえてくれた巣のなかにしかおらず
世間の広さを知らない
子供は それでもせめて親が与えてくれる今の暮らしの高さくらいは知ることが出来なければ
いちにんまえの口をきくな
腫れ物にでも触るように育てられたから
好きなものを与えてもらわなきゃ
不幸だと思うのか?
死んでるね君の感性
生きているのに死んでいるよ
もう いい加減目を覚ませ
通り雨は その池の蛙にも降る
「井の中の蛙大海を知らず されど天の高さを知る」通り雨のひと粒が君の頭に当たったなら
腹を立てる前に 天を空を仰ぐがいい
君は まだまだ青い雨蛙なんだよ
天の高さを知りたまえ
名前無しは便利だね
名前無し 顔無しの世界で
愛情不足で育ったと 丸出しの
我の雨を降らす前に
名前無しの君へ
令和6年9月28日
心幸
秋🍁
秋恋、秋🍁次は、秋風、秋雨、秋空、秋🍂とか?
ひつこいー(笑)
そこまで来ると、ストーカーか、カスタマーハラスメントのチンピラ並みのひつこさだけど、ご生憎さまキモイやつヤベー奴に、腐れ外道には用はない(笑)分かるわよ、あなたなんて50∥80問題か窓から満月見上げて毒薬でも作ってる孤独レンジャーだって(笑)
秋は美しくて物憂げだけど、あなたは空っぽよ
秋風に一層してほしいもの、それはあなたよ。
でも、大丈夫よ、あなたをそう思っているのはわたしとわたしの周りの幾人かと、あなたの周りの幾人かだから、嫌われてるに拘らず好きに拘ってみたら(笑)
令和6年9月26日
心幸
窓から見える景色
季節は足早に別れを告げて、お彼岸を過ぎてから、あれほど強かった夏の光が弱まり涼やかな風を運んで来た。窓から見える景色もどこか寂しげな哀愁をおびた秋の空は、まるで忘却を誘うように佇む私の頬を撫でる。
この季節になると想出されることがある。
あれは、息子がまだ小学低学年の頃だった、息子のクラスメートの女の子が闘病の末に身罷られた、逆縁の小さな棺の置かれた葬儀に小さな息子の手を引いて参列させていただいた。
小さなクラスメートのお友達たちは小さな手を合わせて、その子水穂ちゃん(仮名)の旅立ちに手を合わせた。ご両親は精一杯気丈に振る舞い、子供たち一人ひとりに「今日は来てやってくれて有り難う」と頭を垂れていた、その姿が初秋の霧雨の中くっきりと浮かんでいた。
それから、暫くして水穂ちゃんの死も落ち着いたかと思っていた矢先、問題は起きた、同級生で、いちばんはじめに旅立ち、ご両親をも飛び越えて飛び立ってしまった水穂ちゃんの闘病を支えた、いちばん近くにいた親友咲ちゃん(仮名)が、まだ親友との別れが胸にズッシリとあった頃の話だ。
ある日、咲ちゃんは、まだ担任の先生が気遣って、そのままにしていた水穂ちゃんが、使っていた机の上に花瓶にお花を立てて置いていた。咲ちゃんは、何時も花瓶の水をかえていてくれていた、その日もそんなことをして、咲ちゃんはクラスメートに「昨日水穂ちゃんが、夢に出て来て有り難うって言われた」と話していた、それを聞いていたクラスの一軍気取り女子三人人が、「水穂ちゃんの呪いだ、怖い怖い」と囃し立てた、咲ちゃんは、まるで自分が水穂ちゃんに悪いことをしてしまったようだと思って泣き出してしまい、そして次の日から学校に来なくなってしまいました。この話題はその後、PTAを巻き込む大問題になったのでした。
咲ちゃんの父親は娘の優しさを傷つけたクラスの一軍気取り女子たちの謝罪とその親の謝罪を要求しました。
私は、ことの次第を息子からだいたい聞いていたので、「呪いだ!」と囃し立てた一軍気取り女子の親も直ぐに咲ちゃんに謝罪するだろうと思っていたら違った、何故だか保護者会が招集され、一軍気取り女子の母親三人は何が悪いのか分からない様子で、娘の「呪い」話は、教室に何時までも水穂ちゃんの机を置き花を飾ったりする行為が子供たちを怖がらせストレスになっているからだと開き直り、果ては水穂ちゃんを責めた。
開いた口が塞がらなかった、なるほど、鬼の子は鬼子か?背筋が寒くなった。
私は。思わず口をついて言葉が出た、「先生、こんなことで呼び出さないで下さい、先生が水穂ちゃんの死に、それを悼んだ優しい咲ちゃんに、この、ぶーぅ、ふーぅ、うーぅの三バカさんを連れて謝罪に行けば、済む話では?」と言ってしまったのだ(笑)
結局、一軍気取り女子は、親を伴い咲ちゃんの自宅に謝罪に行きました、何とか咲ちゃんはクラスに戻り、息子はじめクラスメートに守られクラスに馴染んで行きました。一軍気取り女子たちは、執念深い嫌がらせをしましたが、所詮、嫌らしい復讐心や妬みや承認欲求の捌け口では、一軍は圏外に落ちてしまいます。
鬼の子は鬼子、親が親なら、、子供は正直です、きっと親が「呪い」なんて言葉を平気で使い、死者に鞭打つことも平気で出来る人なのだろうと思いました。全くお里が知れる話としか言いようがない、どんなブランドで着飾っても心の卑しさは隠せないということか、それは、上面の行儀良さや、気取った所作や言葉よりも人の値打ちを表す、「大切なものは目に見え無い、形の無いものだから」
子は親を写す鏡、気をつけなければならないと自戒した出来事でした。
あれから、何年も経ち、その息子も親になり優しい咲ちゃんは看護師さんになられたそうだ。
息子たちと同い年の水穂ちゃんも、何歳だねと、窓から見える景色が、夏から秋に変わるこの季節になると、あの小さかった棺と、ご両親の背中を想出します、、、合掌
令和6年9月25日
心幸