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7/9/2024, 2:21:22 PM

私の当たり前

とかく人は自分の努力やしていることは特別で大変なことで、誰かにしてもらうこと、例えば親、恋人、夫、妻、そして世の中社会にしてもらうことは当たり前だと思ってしまう浅はかさを持ち合わせていることを知り注意しなければと常日頃思っているし、私はそう親祖父母から躾けられたので当たり前に子供にもそう躾けた…と言おうかそれしか言って来なかった。

自分のすることは当たり前のことだと思え、他人様にしてもらうことは何ひとつ当たり前ではないと思え、それが当たり前思えれば「感謝」は自然に出来て「失望」はしなくてすむ。

私は、自分の努力を大層に言う人が苦手だ。

例えば、子供の弁当を毎朝つくる親なら当たり前だ、作らなきゃ昨今はそういうのネグレクトとか言うのだろう。それをお弁当つくりましたとSNSにアップしたり作っていると得意げに言ったりリア充か何か知らないがインフルエンサー気取りも、なんだか馬鹿っぽく思えて苦手だ。自分の仕事は大層に言い他人の仕事は当たり前だと思う図々しさも、自分が体調を崩せば大層に言い他人の病は大したことないという想像力や共感性のなさも苦手だ。

自分の子供をあげるために他人の子供をさげるのも、結局自信のなさの表れで看板みたいなロゴ見せてブランドで着飾るアホっぷりも、夫の仕事を得意げに言う子供の学校を得意げに言う専業主婦のやる事ない暇つぶしも苦手だ。

結局、自分磨きと称した男探しの成れの果てが1流高めのアクセサリー家族の自慢話のマウント大会では寂しいね、だから専業主婦は寂しいと言うのか…。

なんちゃってセレブが1番ゲスイと思う今日この頃である。

「自分のすることは当たり前
誰かにしてもらうことは何ひとつ当たり前ではない。水いっぱいでも他人に恵んでもらったら感謝が必要、自分がしてやったことは忘れろ、誰かにしてもらったことは忘れるな!」

親からもらった躾糸大事にしたいと思います。

今夜は、日頃思っていることを書いてみました。

2024年7月9日

心幸

7/8/2024, 3:38:56 PM

街の明かり

街の明かりがとても綺麗だから帰れないのではないと気づいた。

君の瞳に映る街の明かりを見つめていたいから
帰れないのだと気づいた。

街の明かりが消えた静寂に接吻(キス)をした
もう星は帰ろうとしていて、夜と朝の間に漂い消えて行くが、二人は帰れない…。

帰れない二人。



2024年7月8月日   


                 心幸

       
                
     

7/7/2024, 1:03:29 PM

七夕🎋 〜創作 銀河鉄道の夜〜
     七夕の二人〜 

「ぼくたちは、いっしょだよね」ジョバンニは
確かに本当の笑顔でそう言った。

七夕の祭りの魔法がとけようとしていた。時計屋の前のドワーフが回る柱時計は次の日の扉を開けようとしていた。

ジョバンニとカンパネルラは白鳥の翼に腰掛け織姫と彦星の逢瀬を特等席でこっそり盗み見てまだ、遠い時間の彼方を想い互いに無言になった。

「お母さん、見えるかな?」
「うん、」
「お母さん、聞こえるかな?」
「…」

3次元空間では縁が逆になると言う通り、逆さまを見ることは、ほんとうにほんとうに心がこの夜空に散りばめられた星屑のように泪の破片が飛び散るようなものですからジョバンニとカンパネルラは互いに無口になりました。

ほんとうのことを言えばジョバンニはお母さんのところに帰れるのでしょうか?やっぱりジョバンニは自信がありませんでした。自分がカンパネルラのようにいや、カンパネルラになれないことは重々承知でした。

カンパネルラはジョバンニの方を向き直って言います。

「いいんだよ、ほんとうの気持ちになって、それは嘘ではなくて、君のまごころだとぼくは知っているから」

天の川の天空に衣がかかり薄ぼんやりと白んで行きました。

ジョバンニは長い夢から覚めました。

そこは、病院でお母さんがほんとうにほんとうの悲しみにくれた泣き腫らした顔でジョバンニの体に突っ伏して眠っています、手はしっかりとジョバンニの手を離さず握りしめていました。

ようやく、全てを知ったジョバンニでした。

煌めく夜空は万華鏡全てが、逆さまに映る…

少年を救ったのは、カンパネルラ追いかけたのはジョバンニ、ジョバンニはカンパネルラをひとりで行かせたくなかった、親愛なる友だちだったから。

瞳をとじるとカンパネルラの笑顔が浮かんた

「僕らは、いつもいつも一緒に星めぐりをするんだよ、知っていると思うけど、僕と君が3次元空間にいなくなって、お母さんは悲しんでいらっしゃるだろう、それも僕と君はいっしょだよ、何時かのお母さんが空を見上げて僕と君を誇りに思ってくれるのもいっしょだ」

カンパネルラは握りしめられていたジョバンニの手に優しく口づけするとお母さんの白い手にそっと還しました。

「また、来年の七夕に星を見上げてよ、きっと僕たちはいっしょだよ」

3次元空間は万華鏡全てのものが逆さまに映る愛情も欲望も逆さまだ、愛情が深い人ほど悲しみに強くて脆い諸刃の刃 欲望はないふりして人の心を喰らう。3次元空間は美しくも醜いものだ。

けれど、残されたものは、先に逝った子の友の愛するものの歳を数えるよりも、受け取った思い出を忘れないことだ、それを忘れない限り死者は死なない。

カンパネルラの魂を乗せたジョバンニはそれからの明日をカンパネルラに見せる。

「僕たちは、いっしょだ」


14歳の夏休みそんな、創作をして教師が面白がってくれたっけ。

遠い夏休みの記憶を端折りながら追想してみた
七夕の夜。


2024年 7月7日

心幸






7/6/2024, 4:20:52 PM

友だちの思い出

ジョバンニの切符 〜創作 銀河鉄道の夜〜
          星めぐり 七夕に寄せて

「もう、ここは白鳥座のおしまいです」  
窓の外、まるで花火がいっぱいのようで天の川の真ん中、目も覚めるような、青宝玉と黄玉大きな二つの透き通った玉が、輪になってしずかにくるくる回転していました。
「あれは、水の速さをはかる機械です」 
案内人の白鳥捕りが言いかけたとき。

「切符を拝見いたします」赤い帽子を被った背の高い車掌は立っていて言い手をジョバンニとカンパネルラの方に差し出しました。

カンパネルラはさっと灰色の切符を差し出しましたがジョバンニは困ってしまいました、はてさて、切符なんてものを持っていたろうか?またしても記憶が夜霧の向こうで薄ぼんやりするのでした。ジョバンニはカンパネルラを真似てもじもじしながらも、上着のポケットに手を入れてみましたら、封筒の端に手があたりました。封筒の中には折りたたんだ紙が入っていました。
「こんなもの入っていたろうか?」ジョバンニは呟いてみながら、その紙切れを車掌に手渡しましたら、車掌は上着のボタンを締め直し真っ直ぐに立直してから、その紙を広げるのでした。

「これは、3次空間からお持ちになったのですか?」と尋ねられ
「なんだか分かりません」そう言いながら、とりあえず大丈夫だとふんだジョバンニはカンパネルラの方を見て安堵したように微笑んた。
「そういうことなのですね、ジョバンニさん大丈夫ですよ、あなたはあの子を救ってここにいらした、お母さんは今は悲しみにくれているでしょうが、次の次の七夕には、ここを見上げあなたを誇りに思うことでしょう」
「えっ…?」ジョバンニは車掌に問い返そうとして
カンパネルラに眼を向けた、カンパネルラはただ黙って深くゆっくり瞼を閉じながら頷いた。

ジョバンニは、なんだか聞かなくても良いようなそんな安心感に包まれた。

「よろしゅうございます 次はサザンクロス駅にございます ご乗車時間が迫っておりますのでご乗車のご準備を」そう車掌は言いその紙切れををジョバンニに渡し向こうへ行った。

「カンパネルラ…」ジョバンニは声を詰まらせた「ぼく、きっと、ぼく、きっと」言葉にならないジョバンニにカンパネルラは、ジョバンニに向き直って「これは、天上界へ行ける切符たよ、きみはザネリを救ってあの裂くような言霊のザネリを救ってここに来たのだから」
「わからない、ぼくは、ほんとうに幸いなの?ぼくが幸いだとお母さんら幸いになれる」
「そうだよ、きみは幸いの王子だ」
「なんだか、わかりませんでした、嫌いなザネリを救いぼくは幸いになりここにいるの、ぼくはひかりにつつまれているから幸いで、お母さんはぼくを誇りに思ってくれる」ジョバンニは赤くなって答えながら、その天上界まで行ける切符をたたんで封筒に入れ直しポケットに入れました。

「もうじき、鷲の停車場だよ」カンパネルラが車窓遥か、三つ並んだ小さな青い三角標と地図を見比べ言いました。

「ねぇ、聞いていい?君はどうしてここに来たの?」
「ぼくはね、君を追いかけたんだ、ザネリは追いかけなかった、お父さんが迎えに来たから還ったの、僕は付添い人僕は君を選んだだから君の名を大きな声で呼んだんだ覚えている?」
「ああ」
あゝ 全くだ、全くその通りだ、あの幾つも聞こえてくる声の中で僕はカンパネルラの声を確かに聞いた。

「僕たちは、ずっと一緒に行ける?」
「あゝ ずっとね」
「君のお母さんは悲しまないの?」
「僕のお母さんなら、君のお母さんといっしょだよ、今は悲しみにくれているけれど、次の次の七夕には、君のお母さんと夜空を見上げ僕たちを誇りに思ってくれる だから、行くんだよ、天上界はまだ遠い、星めぐりをしながら君と僕はお母さんたちの夜道をキラキラ照らすんだよ」
カンパネルラはきっぱりと言いました。

星めぐりは、君とぼく七夕には夜空を見上げてね、お母さん。

大切な友だちの思い出を語るから。


2024年7月7日

心幸




        

7/5/2024, 4:42:18 PM

星空 「創作 銀河鉄道の夜」

ケンタウルス祭の夜 〜七夕前夜祭〜

ジョバンニは、口笛をふいているようなさみしい口つきで、檜の真っ黒に並んだ街の坂をおりて来たのでした。
 坂の下に大きな街灯が、青白く光って立っていた。
ジョバンニは少し臆病者の足つきで街灯の方へおりて行きますと、いままで化け物のように、長くぼんやり、うしろへ引いていたジョバンニの影ぼうしは、だんだん濃く黒くはっきりなって、足をあげたり手を振ったり、ジョバンニの横の方へまわって来るのでした。
「ぼくは立派な機関車だ、ここは勾配だから速いぞ、ぼくは今そね街灯を通り越す」
「そうら、こんどはぼくの影ぼうしはコンパスだ、あんなにくるっとまわって前の方へ来た」とジョバンニはひとり言を言いながら、大股にその街灯の下を通り過ぎたとき、ザネリが新しい襟のシャツを着て、街灯の向こうから飛び出して来て、ひらっとジョバンニとすれ違いました。
「ザネリ、烏瓜ながしに行くの」ジョバンニがそう言ってしまわないうちに
「ジョバンニ、お父さんから…」その子が投げつけるように叫びました。

ジョバンニは、ぱっと胸が冷たくなり、そこらじゅうキーンと鳴るように思いました。

「なんだい!ザネリ」とジョバンニは高く叫び返しましたが、もうザネリは向こうの家の中へ入ってしまいました。

「ザネリはどうして、ぼくがなんにもしないのに、あんなふうなんだろう?」

ジョバンニは、せわしくいろいろのことを考え呟きながら、さまざまな灯りや木の枝で、すっかり綺麗に飾られた街を通って行きました。

明日は七夕の夜 ケンタウルス祭です。

時計屋の店には恋の時を知らせる、からくり時計のドワーフに明るく燈がついていて、1秒ごとに石でこさえた梟の赤い眼が、くるくる動いたり、いろいろな宝石が海のような色をした硝子の盤に載って、星空のようにゆっくり循ったり、銅の人馬が向こうからこちらにまわってくるのでした。

その真ん中に丸い星座早見が飾ってありました。

ジョバンニは我を忘れて、星座の図に見入りました。時間に合わせて盤をまわすと、その時間に出ている星座が楕円形の中にめぐってあらわれるようになっているのでした。
銀河が帯になって、その下では微かに爆発して湯気でもあげているようにジョバンニには見えるのでした。1番後ろの壁には、七夕の夜空じゅうの星空の不思議な獣や蛇や魚や瓶の形が描かれ、こんな蠍の赤い勇者だの夜空にぎっしりいるのだろうか、あゝぼくは、その中を旅してみたい、どこまでもどこまでも歩いてみたいと思うのでした。

それから、にわかにお母さんのことを思いだして、ジョバンニはその店をはなれました。そして窮屈な上着を気にしながら、それでも胸を張って顔をあげ大きく腕をふって街を歩いて行きました。空気は澄みきって、まるで清水のように通りや店の中を流れました。

街灯はみんな真っ青な楢の枝で包まれ、プラタナスの小径などはたくさんの豆電燈がついて、人魚の都のようでした。よその子供らはみんな新しいあつらえの着物を着て、星めぐりの口笛をふいたり、「ケンタウルス露をふらせ」と叫んで走ったり、青い花火を燃やしたりして遊んでいました。けれどもジョバンニは、また首を垂れてそこらの子供らの賑やかさとはまるで違ったことを考えながら歩くのでした。

お母さんに牛乳を…ジョバンニは急ぎました。
窮屈な上着を着て、七夕の前夜祭の賑の中を。

「お母さんは、ご病気だから大変ね」牛乳屋のおかみさんは言いました。それには適当な挨拶をしてまたジョバンニは歩きだしました。

また口笛をふく子供らとすれ違いました。
みんな川の方へ走って行くのでした。みんな聞き覚えのある声でした。遠くにカンパネルラの声もザネリの声も聞こえてくるのでした。ジョバンニは逃げるようにカンパネルラの声を避けてしまいました。そしてカンパネルラもまた高く口笛をふいて川の向こうの方へ歩いて行ってしまいました。ジョバンニはなんとも言えずさみしくなって、わあわあと言って泣きました。

まもなくジョバンニは走り出して黒い丘に急ぎました。


〜銀河ステーションにて〜

誰かがこっちを見ました。
それが、カンパネルラだとわかるのにすこしの
時間がかかりました。ジョバンニが、きみ前からここにいたの、きみにここで会うなんて思いもしなかったと言いだそうとしたときカンパネルラが「みんなね、ずいぶん走ったけれど遅れてしまったよ、ザネリもね、ずいぶん走ったけれど追いかけなかった」と言いました。

「どこかで待っていようか?」とジョバンニが聞くと カンパネルラは「ザネリは還ったよ、お父さんが迎えに来たから」カンパネルラはそう言いながら、ずいぶん顔色が青白く苦しそうでした。ジョバンニもすこし忘れものがあるような不思議な気持ちで黙り込むのでした。

すると、カンパネルラが勢いよくいうのでした。

「ぼくはきっと見えるここにいたって」
そして、立派な地図をだしました。どこかで見たことのあるようなその地でした。
「この地図はどこか買ったの?黒曜石でできてるね」
「銀河ステーションで貰ったんだ、きみは貰わなかったの?」
「あゝぼくは銀河ステーションを通ったろうか
…いまホームに立っているけど」
「おや、あの川原は月夜だろうか」
「月夜でないよ、銀河だから光るんだ!」ジョバンニは嬉しくなって飛び跳ねました。

~北十字 彼岸からの便り~

「お母さんは、ぼくを赦してくださるだろうか…」カンパネルラが口火を切った。
「ぼくは、お母さんがほんとうに幸せならそれがいいんだ、お母さんがほんとうに幸いになれるなら、けれどどんなことがお母さんのほんとうの幸いなのだろう」カンパネルラは泣きそうになりながら一生懸命に尋ねました。
「きみのお母さんはきみが幸いなら幸いなのではないの」ジョバンニは、そう応えるのがやっとでした。

「ぼくは、わからない。けれど、誰だってほんとうにいいことをしたら幸せなんだよね、だからお母さんはぼくを赦してくださるんだ」カンパネルラは、なにかほんとうに決心して涙を堪えてそう言った。

にわかに、ぱっと明るくなり見ると煌びやかな銀河の上の十字架がたって、それはもう真夏の赤い星をも凍らせる星の牌と言ったらいいか。しずかに永久に立っているのでした。

「ハレルヤ ハレルヤ」前からも後ろからも声がおこりました。振り返って見ると旅人たちは
みな真っ直ぐに立ち黒いバイブルを胸にあて祈っています。カンパネルラとジョバンニもあわてて立ち上がりました。カンパネルラの頬は熟した苹果のように甘く柔らかく輝いて見えました。

向こう岸が青白く揺れて光って煙り時々すすきが風に揺れてりんどうの花の青が見え隠れするのは、やさしいおくり火のようでした。

さあ、どこまで二人は行くのでしょう。

白鳥の停車場を越えて、蠍の針を踏まないように、赤い心臓を通り抜け、天の川を渡るのでしょう。

今夜はもう遅い。

明日また、必ず七夕の星めぐりきみと二人で。


2024年7月6日

心幸













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