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6/10/2024, 3:55:40 PM

やりたいこと

やりたいことはやれなかったこと、今この歳になって思うこと。

彼女は今やっとそんな時が来たように思っていました。若い頃なにかを表現したいとふつふつとしても世間知らずで経験不足で言葉足らずで表現しきれなかった。
やっと今心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくることが出来るようになって来たと思う。

私のやりたいことは、人生最後に私小説をかくことだ。

以前瀬戸内寂聴さんは私小説書いたら終わりとか言ってらしたことを何処かで読んだことがあったが、確か三島由紀夫も太宰治も最後は私小説ならしいが私小説というのは自分の視点が揺れている若い時分は書けない気がするというか書くほどのこともないだろうというかなのだと思う。

ようやく今私小説を書き始められる歳になって来たと思っている。

だから今こうして心に移りゆく事を認めて行こうと思う。

それが今1番やりたいことだ。

2024年6月10日

心幸

6/9/2024, 3:43:46 PM

朝日の温もり

白いシーツに窓から溢れる朝日があたり
白く柔らかな光に包まれて微睡む貴方の横顔
初めての朝感じた朝日の温もりは私に人肌の温もりを教えた。

白い空が星を帰し夜が白白と明ける頃
最後の星を見送りながら
自分で自分の肩抱き締めて漕ぎ出した日のことを思い出した。

私は安心が欲しかった
私はもう一人になりたくなかった
私は一人で帰る部屋の虚しさに飽きていた
その日のことを思い出していた。

冷たいドアノブに手を掛け鍵を開ける
明かりの消えた暗い部屋逆に明かりが灯っていたら怖い部屋、、。
電気をつけて鞄を置く脱力感を思い出していた

私は安心が欲しかった
私はもう一人になりたくなかった
私は一人で肩肘張る生活に軋んでいた
その日のことを思い出していた。

あの日、ミルクの匂いがする貴方と迎えた
初めての朝シーツに包まり見た寝顔
朝日の温もりと人肌の温もりは
私の欲しかったもの全てだった。

ミルクの匂いと子供の声も
面倒くさい親兄妹との柵も
地域との熱苦しい繋がりも
みんな貴方は持っていた。

朝日の温もりの中で
私は貴方に出会えたことを感謝した
貴方は父と母が出会わせてくれた
運命の人だと私はあの朝理解した。

朝日の温もりの中で。


2024年6月9日


 心幸 

6/8/2024, 3:00:20 PM

岐路

帰路ではなくて岐路
人生の分岐点… そこまで書かないと分からない人は文章を読むセンスがないと個人的に思う。そういうのを作家や脚本家や書き手のせいにして私の分かるように書けとか言う人いるけど、子供じゃないのだから読み取れよ、読み取れなきゃその書き手あんたに合わないからどれだけ読んでも分からないし読み取れないよ子供みたいに全部3歳児にでも分かるように説明されてたらセンスないんだよ物語として。

汽車を待つ君の横で
私は時計を気にしていました
降り出した雨が窓を濡らして
涙なのか雨なのか分からなくなっていました。

静かな優しい雨は
二人の想い出隠すように
降る時を知り別れの朝にそっと
想い出の後にそっとふりだしました。

動き始めた汽車の窓に
顔をつけて君が呟いた
言葉を知りたくなくて
怖くて下を向いていました。

去年よりも時は君を綺麗にして
去年よりも時は貴方を逞しくした

少しずつ違う道歩き始めたことを
この時はまだ気づきはじめていたのに
気づかないふりをして何時ものように
手をふり別れました。

それが最後に会った日になった事を
今もまだ忘れません
君が去ったホームに残り
降り止まぬ雨に肩を濡らしていました

優しい雨は
まるで二人の岐路を帰路に帰すように
迷わぬように傷つく姿を隠して
その身体を包み込みました。

雨の降る岐路に立ち
帰らぬ青春の日々を懐かしく想いながら
きっと微笑む日が来ます
その日までサヨナラは言いません。

2024年6月8日

心幸

 

6/7/2024, 1:03:48 PM

世界の終わりに君と

ゴーレムか?
ゾンビか?
宇宙人の襲撃か?

世界の終わりに君とって歳でもないけど
それでも君と同じに終わりを見れるなら
悪くないかも知んない

そんなことを言っておどけて見せる
きっとこの一瞬が走馬灯のように見れるなら
悪くないかも知んない

世界の中からシュプレヒコール
立ち上がれと叫んでいる
正しいことだけやって生きる
世の中をつくれだと
そんなこと言う奴は世間知らずの
厨二病の引きこもりか世界が灰色に見える
とか歌い出す病気か?
ヒーロー気取りが
正義の味方気取りが
叫んでいる
そして そんな奴が石投げる
犯罪者に成り下がった汚い奴は
二度と這い上がれないと
そして石を投げたその手で
シュプレヒコール拳をあげる
正しいことだけやって生きる
世の中をくれと

ちっとも正義は見当たらないし
ちっとも優しさも見当たらない
ちっとも寛容さも見当たらない

けれど そいつは白だか青だかな顔をして
言うのさ 私は正しいことだけして生きると
正義の味方は見当たらないが 
私は正しいと言う奴はゴロゴロいる
そして めでたいことに自分を正義の味方だと思って疑わない奴に限って世界が終わるとき人の屍踏み倒して図々しく生きるもんだ。

2024年6月7日

                 心幸  





6/6/2024, 3:42:03 PM

最悪

クソ食らえと
蹴り上げた空き缶
電柱に当って跳ね返って
頭に当たる
最悪

弱虫の涙が
溢れそうで
夕焼け空見上げて
きったね…と呟く
最悪

憧れた夢は報われず
都会の藻屑
次は誰を追い出すのか
何が宝…と嘆く
最悪

握りしめた拳を
使えずに空回りする度
何かに怯えて震え
情けねえ…と叫ぶ
最悪

あんなにあんたを
憎んだ全てが
やり切れず沁みて
あゝあゝ…と涙する
最悪

時は流れ
春夏秋冬
最悪は最高の想い出にかわる
全ては想い出にかわるまで

時は偉大な作家である


2024年6月6日

                 心幸



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